講談社文庫 危険信号

著者名：阿刀田高【著】

講談社（2021/03発売）

• ISBN：9784061838246

内容説明

短篇の名手が贈るバラエティ豊かな秀作集。人生の危険信号を軽妙に描く１２篇。黒い笑いに満ちた夢の宝石箱――美津子は、幼いころからよく腹痛をおこした。それも肝心なときに。楽しい山登りの前夜、友達の家に遊びに行くとき、就職試験の折……。そして会社の同僚の並木から、遠出のドライブに誘われたときも、腹痛がおき、淡い恋は去ってしまった。結局、並木は、美津子の友人・芳枝と結ばれたのだが、これには裏があった！　人生の危険信号を軽妙に描く秀作集。

目次

子宝温泉
雨あがり
鳩の血
女ごころ
幼い脅迫者
糸の女
赤鰊
裸で殺そう
奇妙な儀式
女の戦争
走る男
危険信号

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[KAZOO]

これは阿刀田さんのたぶん一番脂ののりきったころの作品集ではないかと思われます。12の作品がありますが、まだ同一の雑誌に連載ということではなく様々な雑誌に掲載されたものです。テーマもいろいろのものがり、ブラックユーモア的な感じのものから、ホラー的なもの、サスペンスミステリーなど読み応えがあります。私は何度か読んでいるのですが飽きさせてくれません。

2015/07/20

[優希]

ホラーテイストが感じられる短編集です。人生の危険信号を軽妙に描いていると言えるでしょう。キレがよく、感受性によって切り取られた閃光を感じました。ブラックな隠し味の効いた小気味良さは癖になりますね。

2015/01/29

[優希]

再読です。ミステリーでブラックな味わいを堪能しました。後味は良いとは言えませんし、嫌な空気感がありますが、それが面白いのです。人生の危険信号を軽妙に描いていると思いました。

2024/05/01

[takaC]

ホラーテイスト満載。結構好き。

2014/08/06

[takaC]

阿刀田さんの小説に男女が出てきたら必ずと言っていいほど××シーンがやってくる。

2025/03/08