内容説明
「センセイ、どうして鳥の研究をするんですか?」「楽しいから。他に理由が必要かい?」NHK子ども科学電話相談でお馴染みの「バード川上」センセイは、今日も崖をよじ登り、荒波を乗り越え、溶岩に行く手を阻まれるーー。ベストセラー『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』から続く冒険、もとい抱腹絶倒の日々を描く待望の第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
185
せんせーの語り口よ。良くサブカルチャー的な物に例えてくれますが、ことごとくとは言わない迄も、結構な割合で何を指しているか分からなくて。それを気軽に調べられる現代が素晴らしい。嫌っている訳では毛頭ないのですけど、無関心なのかな?一番イカンじゃんと、関係ない所で反省したり。 そして最後、ユーモラスな語り口からのグッと胸に込み上げるもの。無常というか。オガサワラカワラヒワ。オガサワラカワラヒワ、何とかなって欲しいですね。先ずは一人でも多くの方々の心に、オガサワラカワラヒワが宿る事を願います。2021/04/02
きみたけ
80
著者は森林総合研究所主任研究員で小笠原諸島世界自然遺産地域科学委員会メンバーの川上和人氏。「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ」「鳥類学者、無謀にも恐竜を語る」ですっかり川上先生のファンになりました。相変わらずの小気味良い語り口調は健在で今回もガンダム世代の小刻みなギャグで笑わせて頂きました。今回はオガサワラカワラヒワという絶滅の危機にある鳥について広く知ってもらうことを目的としているとのこと。鳥類学者として先生の真面目な一面を垣間見れたのと、やっぱり鳥のことが大好きだと言うことがよく伝わりました。2021/09/25
榊原 香織
78
相変わらず面白い! でも、はじけすぎてて、ネタが分からない人もいると思うよ。 開発と保全の対立をアベンジャーズ症候群と呼ぼう、ソーが活躍すればアイアンマンが僻み、て聞いて、私はああなるほど、と思ったけど。 オガサワラカワラヒワ、絶滅の危機です。2022/06/09
けんとまん1007
76
あっ、これテレビで観た部分も入っているのでは・・・と、思いつつ読んだ。相変わらずの川上節、これでもかというサービスてんこ盛り精神。それでいて、ネタ自体にブレはない。鳥類学といっても、鳥のことだけを考えていては研究の深さ・広さにつながらない。自然の一部としての鳥の研究。鳥を研究するとは、地球そのものを研究することにもつながるのだなあ~。2023/01/09
yukision
76
鳥類学者としての日常がユーモアを織り交ぜた語り口で紹介される『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』から続く第二弾。鳥の惑星や鳥を参考にした巨大ロボを夢想したり柿の実に転生したり…。川上先生の脳内はとても自由で, 空想の世界でまさに羽ばたいているよう。「オガサワラカワラヒワ」のように、日頃脚光を浴びることの少ない生物の絶滅を防ぐ為に理解を広げたいという熱意が伝わってくる。2021/08/03