内容説明
「だから/おりてこいよ、ことば。」「されば、私は学校帰りに/月までとばなくてはならない。」――学校と自室の往復を、まるで世界の淵を歩くようなスリリングな冒険として掴みとってみせた当時十代の詩人のパンチラインの数々は「現代詩」を現代の詩としてみずみずしく再生させた。中原中也賞と丸山豊記念現代詩賞に輝く傑作詩集が待望の文庫化!
目次
落花水
適切な世界の適切ならざる私
私は〝すべて〟を覚えている
産声を生む
雨に濡れて、蜜をそそぐ
単行本未収録詩
あとがき
文庫版あとがき
解説──町屋良平
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
71
【“詩”とは、紙に整列する活字ではなく、日常の中で心や身体に起きる、生きた“現象”である】2019年発刊の、24編の詩を収めた第1詩集にて中原中也賞、丸山豊記念現代詩賞を最年少の18歳で受賞。その単行本に5編の詩とエッセイ1つを加えて、2020年文庫化。解説は町屋良平。<世界は、適切さや正しさの尺度を曖昧に振りかざす。そんなとき、自分自身を否定するのは容易だろう。でも寸前で踏みとどまれたのは、詩が私を見放さなかったからだ/詩との出会いを予感しつつ、日常をやり過ごす人々。彼らを振り向かせたい一心で>、と。⇒2026/01/31
優希
30
危険な冒険として掴み取った言葉の数々。みずみずしく再現された世界。2026/04/06
Shun
28
著者は最年少で中原中也賞を受賞した経歴の詩人さんです。本作に収められた作品たちは17歳相応の世界、つまり高校生の見ている現実というものを感じさせる内容が豊富。それだけに詩から溢れ出る言葉たちは、学校の教室だとか教科書といった学生ならではの道具も多く登場し懐かしさや若々しさも感じられますし、何より詩情など解さなかった学生時代の私の周りに同じ景色が広がっていたとは思えない程、この詩人さんの中から溢れる言葉によって日常の景色が精彩豊かに色付き、その豊かな想像力には感じ入るものがありました。2020/12/08
ちぇけら
25
春を裁断して天使のように飛ぶ。とがった人間でありたいと思う夜、いつもなにかを傷つけて、見切り品のマカロニサラダがかわりに涙を流してくれた。美しい額縁に蝶を保存すれば、永遠に十代でいられる?適切な世界で、まっすぐな背中に”拘束″された日々。ブラウスを脱いで、アとエの中間を示す発音記号のように曖昧な、つぼみを摘んでまわった。わたしは膨らみかけた乳房の、そのしたを走る青白い血管が、「わたし」を生かしていることに嫉妬した。じっと待っていた春が空を赤く染め、わたしは意識をしないまま、制服のスカートを二回折っている。2021/01/10
mer
15
わからないというのが読み終えてまず思った感想だけど、わからなくてもいいのが詩らしいのでひとまず読んだ事実を記録しておく。もう一度読み返したい。それでもまだ、わからなくても今よりは少しわかれたらいい。2021/02/06
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