内容説明
血液循環説を確立 科学革命の先鞭をつけた名著
ラテン語からの新訳
私たちの体内の血液はどのように流れているのか。広汎な解剖学的探索と精密な実験によって、血液は血管の中を絶えず循環している事実を発見、今では自明とされる血液循環説が確立した。科学革命の先鞭をつけ、近代医学への道筋を開いたハーヴィの名著のラテン語からの画期的な新訳。著者略伝、心臓血管系理解への便覧、詳細な解説付き。
目次
序 ここでは、心臓と動脈の動きとその用途に関するこれまでの書物の記載が確かでないことを示す
第1章 著者がこの本を書くように動かされた理由
第2章 生体解剖では心臓の動きはどう見えるか
第3章 生体解剖では動脈の動きはどう見えるか
第4章 生体解剖では心臓と心房の動きはどう見えるか
第5章 心臓の動きの作用と機能
第6章 血液はどんな経路を通って大静脈から動脈へ運ばれるか、つまり右心室から左心室へ運ばれる経路は何か
第7章 血液は右心室を出て肺の実質に入り、そこを過ぎてから肺静脈を通って左心室に入る
第8章 心臓を通り静脈から動脈に移る血液の量について、ならびに血液の循環運動について
第9章 第一命題の証明から血液循環の存在が確認される
第10章 静脈から動脈へ移る血液の量についての第一命題と、血液循環の存在に関しては反論がなくなり、一層の実験によって確認される
第11章 第二命題が確認される
第12章 第二命題の確認によって血液循環の存在が証明される
第13章 第三命題を確認し、それによって血液循環の存在を証明する
第14章 血液循環の証明に基づく結論
第15章 血液循環は確からしい理由によって確認される
第16章 血液循環は確かな結果から証明される
第17章 血液の動きと循環は、心臓の観察から分かることと解剖によって分かることの2つによって証明される