内容説明
議会主権とEC法の優位性の問題、法の支配の全面的書き改め、1997年以来現在に至る憲法改革の全体像の網羅、2009年に発効したリスボン条約による影響、2013年の王位継承法等、近時の動向を盛り込みイギリス憲法の歴史と現行制度・EU法との関連を概説する。12年ぶりの大幅改訂の第2版。
目次
第2版 はしがき
はしがき
United Kingdom(地図)
序論
1 イギリス憲法を学ぶ視座
2 憲法の分類とイギリス憲法の位置づけ
第I部 イギリス憲法史論
第1章 近代的立憲主義の発展
1 中世とマグナ・カルタ
2 中世と「議会」の誕生
3 近世――チューダー王朝の絶対王制と議会
第2章 憲法闘争期――近代へ向けて
1 「王権神授説」とコモン・ロー裁判所
2 「王権神授説」と議会――1628年の「権利請願」と“よみがえるマグナ・カルタ”
3 王権神授説から大権思想へ
4 ピューリタン革命と大権思想の制約
5 「人民協定」と人民主権
6 共和制移行と「統治章典」
7 王政復古とチャールズ2世の親フランス政策
8 ジェームズ2世と名誉革命
第3章 権利章典と議会主義の成立――近代
1 「君主主権」から「議会主権」へ
2 「権利章典」と自然権思想のはざま
3 ロックによるフィルマー王権神授説の論破(第一論文)
4 ロックの社会契約説(第二論文)
5 人権保障機構としての立法権の確立
6 ロック型社会契約説の伝播
第4章 近代的市民憲法の特徴と発展――18世紀憲法からリベラル的憲法へ
1 18世紀憲法(近代的市民憲法)の3つの特徴
2 「リベラル的憲法」(19世紀の憲法)へ
3 大臣助言制と立憲君主制の発展
4 自由貿易と穀物法の廃止
第5章 議会の民主主義的発展――真の国民の代表機関へ
1 ヴィクトリア朝時代――選挙法の改正とデモクラシーの発展
2 チャーチスト運動と人民憲章
3 労働党の誕生と新しい二大政党
4 政党の発達と国民主権への道
5 貴族院の改革と庶民院の優越への道
6 英米憲法と日本国憲法
参考文献
第II部 イギリス憲法の基本的特徴
第6章 イギリス憲法と連合王国の形成
1 連合王国と憲法
2 連合王国を形成する地域
3 イギリス連合(コモンウェルス)とは
4 イギリス連合の特徴
第7章 イギリスとヨーロッパ
1 ヨーロッパ連合(EU)
2 イギリスとヨーロッパ人権条約
第8章 イギリスの地方自治と地方分権
1 イギリスの地方自治の憲法上の位置づけ
2 憲法改革と地方分権
第9章 イギリス憲法の基本原理――EU法との相克の中で
1 権力分立
2 責任政治
3 法の支配または法の優位
4 議会主権
5 国王大権行使に関する憲法習律と国民主権への道
第10章 イギリス憲法の法源
1 議会制定法
2 判例憲法(司法的先例)
3 憲法習律
4 EU法
参考文献
第III部 イギリス憲法I(統治機構論)
第11章 国王と君主制
1 君主制とその発展
2 憲法改革と君主制の近代化
第12章 立法部
1 はじめに――“議会の母”としてのイギリス議会
2 下院としての庶民院
3 上院としての貴族院
第13章 EUの諸機関と立法手続
1 はじめに
2 EU理事会
3 ヨーロッパ委員会
4 ヨーロッパ議会
5 EU司法裁判所
第14章 行政部
1 首相
2 内閣
第15章 司法部
1 司法権の独立へ向けて
2 司法権の独立の意味
3 司法権の範囲
4 裁判官の任命および定年,罷免
5 裁判官の昇進と報酬
6 議会主権との関係
7 陪審裁判と司法の民主制
8 司法と法曹養成
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