内容説明
従来のアメリカ史では、ニューディール期に成立した国家は戦後にも継続し、脆弱な福祉国家の原型となったとされていた。しかし本書では大量の文献と連邦議会資料の渉猟からワグナーの構造と改革立法の制定過程を再構成し、むしろこの時期にはヨーロッパ福祉国家に通底する構想が存在したことを明らかにする。新たなニューディール史像の誕生。
目次
はじめに
凡例
略称一覧
序章 ニューディールの歴史的位置
1 ニューディール期社会改革の歴史的特徴
2 ニューディール研究の展開と論点
3 現代国家の歴史的推移と福祉国家
4 ニューディールの歴史的位置とその特徴
5 本書の課題と構成
1 現代的リベラリズムとロバート・ワグナー
1 政治思想としてのニュー・リベラリズム
2 アメリカにおける現代的リベラリズムの展開
3 労働運動のヴォランタリズムからの脱却
4 民主党の変化とロバート・ワグナー
2 リベラル派内部の分岐と産業復興構想
1 リベラル派内部の対抗関係
2 ロバート・ワグナーの産業復興構想
3 実業界保守派の抵抗
4 実業界リベラル派の構想
5 リベラル派としての共通基盤と政策的分岐
3 全国労働関係法と労使関係モデルをめぐる対抗
1 ワグナー法の制定過程と性格
2 「ニューディール型労使関係」研究
3 全国産業復興法体制の評価
4 ワグナー法の条項にかかわる論点
5 ワグナー法全体の評価にかかわる論点
6 労働政策構想の対抗関係と復興への展望
4 社会保障法をめぐる政策構想の対抗
1 社会保障法制定への道程
2 資本家は社会保障法を望んだか
3 全国的社会保障制度の創設をめぐって
4 産業復興と社会改革との接合
5 社会保障制度拡充への試みと戦後の変容
5 公共住宅政策の形成
1 公共住宅政策の実現を目指して
2 37年住宅法の歴史的評価をめぐって
3 公共事業における住宅政策の位置
4 公共住宅建設と経済復興への展望
5 37年住宅法の歴史的位置
終章 ロバート・ワグナーの政治構想の再評価
1 ニューディール・リベラル派の政策構想
2 ロバート・ワグナーの構想の再評価
あとがき
図表一覧
参考文献
事項索引
人名索引
-
- 電子書籍
- すべてはお嬢様の手の中に【タテヨミ】第…
-
- 電子書籍
- 3人子持ち、アラフォーでも劇的に美しく…
-
- 和雑誌
- 地方財務 (2025年6月号)
-
- 電子書籍
- とつげきウルフ(3) 少年サンデーコミ…
-
- 電子書籍
- イソップに学ぶ人間社会で大切なこと