内容説明
お燗酒のようにじんわり温かい気持ちに。
太田和彦はふとつけたテレビや雑誌の中で実に心地よく居酒屋にいざなってくれる、そればかりか、一度この人と飲みたいなぁと思わせる魅力がある。今回はその大田和彦をもっともっと好きになる彼の本音やルーツまでがわかる一冊である。
気になる居酒屋を取材して、紹介するまでの裏話もまるで、一緒に行っているかのような優しげな描写である。
なかでも、椎名誠氏から依頼を受けて「本の雑誌」に掲載された、 『居酒屋「べからず」集』『居酒屋評論家の本音』『最後の晩餐の前日のメニュー』などは、まさにフアンが大喜び間違いなしであろう。
かと思えば、故郷への想い、街歩き、旅のこと、父のこと、祖父のことなど太田和彦その人そのものをたっぷりと味わっていただける構成になっている。
まるで御燗した日本酒がじわーっと身体に染み渡っていくような温かい気持ちになる叙情あふれるエッセイ集である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
75
太田和彦さんの本を読むのは40冊目。ほとんどすべてが居酒屋探訪か旅の本。よく飽きずに読んだと思うが、不思議とマンネリだとは思わない。それだけ好きなのだろう。本書は本の雑誌社から出た同名の本に、未収録のコラムやエッセイを加えたもの。前半から居酒屋の話題が満載で、よくこれだけの店を回れるものだと改めて感心するが、内容は深く、憧れる世界が満載だった。後半に太田さんの生い立ちから現在までの事が記されているが、過去の著作で、これだけお父さんや、他の家族の事に触れているものはなかったので、興味深く読む事ができた。2021/03/23
犀門
3
No.035★★★☆☆昔の『居酒屋研究会』辺りの本からは沢山情報をメモして残しているが、もうその気力もなし。淡々と居酒屋話を楽しみつつ、太田さんの来し方を感慨深く読む。2021/04/07
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