集英社インターナショナル<br> 最後のダ・ヴィンチの真実 510億円の「傑作」に群がった欲望

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集英社インターナショナル
最後のダ・ヴィンチの真実 510億円の「傑作」に群がった欲望

  • 著者名:ベン・ルイス【著】/上杉隼人【翻訳】
  • 価格 ¥3,168(本体¥2,880)
  • 集英社(2021/02発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 840pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784797673876

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内容説明

アートをとりまく桁違いの華々しさと、深い闇。アートの価値は誰がどのように決めるのか、価値と値段は比例するのか――。最後のダ・ヴィンチ作品の発見として注目を集め、その後、史上最高額の510億円で落札され話題となった男性版モナリザ「サルバトール・ムンディ」。その謎に包まれた足跡を追う中で見えてきた美術界の闇。衝撃のノンフィクション!

目次

プロローグ
第一部 1 ロンドンへのフライト
2 埋もれた宝
3 感じる!
4 青の手がかり
5 ヴィンチ、ヴィンチア、ヴィンセット
第二部 6 サルバトールのすり替え
7 復活
8 数多くの『サルバトール・ムンディ』
9 天上会議
10 地上最大のショー
11 おい、クックは手放したぞ
第三部 12 オフショアの偶像
13 一九分間
14 ニューオーリンズに一軒の家がある
15 砂漠に立ちのぼる蜃気楼
16 こわれやすい状態
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

83
2017年史上最高額510億円で落札されたレオナルド・ダ・ヴィンチ作とされる「サルバトーレ・ムンディ」の来歴調べが興味深い。400年以上前にフランソワ1世のために描かれた絵画とされるこのダ・ヴィンチ作品はチャールズ1世のコレクションにあったとされる。ピューリタン革命で処刑された彼のコレクションは借金のかたに一般市民に放出された。ルーブル美術館がモナリザを表面のニスを取り除かない方針とは異なり、徹底的に修復のために分析され見えてきたことは、むしろ謎が深まるばかり。今のところ一般に公開されることはなさそうです2020/11/27

よしたけ

43
米片田舎にて13万円で落札された古びた絵が、入念な調査と修復を経て、ダヴィンチの失われた一作と認められ、ロシア大富豪の手を経て、サウジ皇太子に510億円で競り落とされるまでを追う。名画は歴代所有者の名声がその価値を大きく左右するため、過去の所在謎解きに多くの紙面が割かれる。マネーロンダリングの温床となっている美術界の闇にも迫り、行き過ぎた資本主義が一般大衆を置き去りにしたマネーゲームを産んでいることに警鐘を鳴らす。残念ながら現在同絵の所在は不明、いつかモナリザと双璧を成すとも言われるこの絵を鑑賞したい。2021/07/28

yyrn

28
絵の真贋に関する話がたくさん出てくる。現代に近づくほど、科学的に高度な検証が行われてきたこと、さらにIT化が進んだおかげで様々な分野の情報をリンクさせて、さらに深く真実に近づく道が開かれたことなどを教えられたが、でもさー、と思う。13万円で手に入れた絵が12年後に510億円で買われたことにも驚くし、それが贋作だったらと言われればさらに興味を引くが、お金の話がどんどん膨らんていく展開はやはり美術の本筋ではないような気がしてならない。真贋を扱った本なら「消えたカラヴァッジョ」(07)の方が純粋に楽しめる。2020/12/13

がらくたどん

27
美術品売買の話題なので仕方ないが基本「現金」な話である。日本円で13万円ほどの絵が「ダ・ヴィンチかも?!」となった途端に価格が上がり、可能性が高まるほどにお値段も急上昇していく様子がドキュメントで描かれる。確かに洗浄・修復した絵の方が断然ダ・ヴィンチっぽい。工房作品の可能性が高いらしいが、本物かも!と沸き立つのも頷ける。すべてダ・ヴィンチの名に負う騒動で、本人も草葉の陰で「してやったり」と思っているに違いない。美術品を愛し投資や見得でなくひたすら自宅に飾って楽しんだアメリカの家具屋夫妻の逸話が心に残った。2021/08/28

DEE

12
日本円でたかだか13万円。それも中古屋の片隅で忘れ去られていた一枚の絵「サルバドール・ムンディ」。 もしやこれはダヴィンチのものでは? 歴史から何度か姿を消し、何人もの持ち主の手を渡り歩き、デタラメな修復が施された上に肝心な部分が損壊。それでも結果的に510億円という桁違いの価格で競り落とされる。 どこまでがダヴィンチの手によるものなのかは未だ見極められず、お披露目になるはずだった大回顧展に展示されることはなかった。美術は見てるだけなら平和でいいが、所有すると色々と大変そうだ。執念の取材の賜物。2021/02/08

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