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内容説明
「人類不要の時代をどう生き延びるか?」
文豪・島田雅彦が炎上を恐れず語る
人生の嗜み方
人間だけが持っていると思われていた創造性も、
人工知能によって代行される時代が巡って来た。
人間界ではわりとヘタレや敗者も生き延びてこられたのだが、
人工知能が進化論の原則をよりシビアに踏襲するとしたら、
それこそ血も涙もない淘汰を行うだろう。
長い年月をかけて、思想や哲学を通じて考察されて来た
人間の条件がこの先、大きく変わる。人間はこのまま奴隷か、
動物園の動物のようになってゆくと思われるが、
その前に人間を人間たらしめている理性と狂気について、
今一度考えてみるのも一興かと思い、本書を出すことにした。
愚行、虚栄心、性欲、破壊衝動、嫉妬……ビジネス書では
ほとんど扱われないテーマばかりを選び、
酒場で放談する形式を取った。
民主主義崩壊前夜にあっては、酒場の放談こそが、検閲もなく、
最も言論の自由を行使でき、ヘタレが一番輝く場だからである。
炎上は避けられないだろうが、死なない程度に地雷を踏むのは
武勇伝ネタを積み上げたいヘタレのプライドの現れなので、
どうか温かく見守ってやってください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
94
島田雅彦は、小説、エッセイ問わず、新作をコンスタントに読んでいる作家です。時事ネタを筋金入りのヘタレである著者がぶった斬るエッセイ集。共感できる内容も多く、楽しく読めました。個人的に最近の不倫に関する報道に関しては、辟易しています。日本の将来を考えると、プロフェッショナルでカリスマ性のある政治家に登場してもらいたいと願っています!2016/08/11
佐島楓
72
主に男性を読者として想定していると思われる。遊びを極めていらっしゃるようで大丈夫かなとちょっと思うことまで発言していらっしゃる。このタイプの作家さんは若い世代にはもういないのかしらん。2017/06/24
harass
63
2016年の新書。酒場で話を振るライターとの対話だがほとんど著者が語る。以前読んで感心した「彼岸先生」のように、どうでもいい無責任な放談がこの著者の真骨頂であり、社会評論のようなものは無理があると分かる。たまに出てくる著者の体験談で面白いものがある。やっぱりというか、サイン会でたまに驚くほどの美女が来ることがあるそうで、彼女に渡すサイン本に連絡先のメモをこっそり忍ばせる阿吽の呼吸の編集者。連絡してくるタイミングが全盛期には三人同時になったことがあるとか。まあ、あまり期待せずに読み飛ばす本。2018/07/24
佳音
43
うーん。2017/09/21
aloha0307
21
強烈な表題 島田さん自身は、”清純派のAV女優 みたいなもんだな”と笑う。”こうも不寛容なふざけた世の中に、懐深い&筋の通ったヘタレじゃなければ渡っていけない”と説く。文学、政治、右左翼、酒、恋愛...酒場放談の形式で、下ネタも満載だ(ここではとても書けません 笑)。 低賃金&従順な99%の”奴隷”が1%の富裕層に奉仕、と民主主義の崩壊を嘆く章にはドキッ...2016/12/18