内容説明
もう逃がしてはあげられない――。
呉服店に奉公している雪子は、同じ奉公人の蓮治に切ない恋心を抱いていた。
蓮治は雪子を妹のように可愛がってくれるが、
彼の目に大人の女性として映らないことがもどかしく恋心は募っていくばかり。
毎夜、悍ましい夢に悩まされるようになった雪子は不眠で体調を崩してしまう。
日中も夢に似た不穏な気配を感じて怯える雪子を支えてくれたのは蓮治だった。
あるきっかけから共寝するようになった二人は、淫らなふれあいを求めるようになり……。
陰のある青年×純真な少女、深く重い恋情を秘めた大正ロマンス。
【目次】
序章
第一章 桜月夜
第二章 逢瀬
第三章 夜更けの秘め事
第四章 契り
第五章 祝言
終章
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サラン
15
★3.5 超ぶつ切りでかなりの日数を費やして読んだせいかどうにも入り込めなかったのが残念。多分私が日本の時代物がイマイチ好きじゃ無いからかもしれないが。雪子が不眠でフラフラで汗ダクダク状態なんだけど、お風呂入ってるのかな?なんて事が気になってしまい、さらに埃だらけの納戸で情事にふける場面でもお風呂は‥?と何故か今回そこが気になりダメだったなぁ。。山野辺さん大好きなのにごめんなさい‥ 2021/04/10
アキナ
6
呉服屋の女中として働くヒロイン。バカ息子に性的に狙われて困っていたところ、バカ息子が急死。しかしその後、悪夢を毎晩見るようになり、日中も幻聴に悩まされる。それを助けてくれたのがヒーローで、ヒーローと肌を重ねている時間だけは全て忘れることが出来ると。和風物は好きなので楽しめました。2021/05/01