内容説明
昭和58年、梶原一騎は傷害や暴行の容疑で逮捕された。が、その背後には驚きの真実が隠されていた! 当時の取調べ担当刑事の告白など、徹底した取材で新事実が続々。警察と報道によって作られた横暴・乱暴のイメージを根底から覆す、圧巻のノンフィクション作品。謎に包まれていた「アントニオ猪木監禁事件」の詳細も。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
82
昨日、アニメ「あしたのジョー」最終回をWOWOWで見た。明日に向かって旅立つジョーの姿を思い浮かべながら本書を読む。アニメとは違い、あまりにスキャンダラスな生涯。暴行事件の数々、アントニオ猪木監禁事件、大山倍達との確執、嫁姑の確執…。赤裸々に描きながら、その当時作られたスキャンダルであり、梶原一騎の純粋さが招いた事件であったと言う。ここに描かれていることは、梶原一騎の作品に夢を見ていた私にとっては、ショッキングなことも多かった。こういう人物だからこそ、あの興奮を呼ぶ作品たちが作れたのかもしれないとも思う。2021/07/30
fwhd8325
64
あの風貌から報道されていた事件の数々は「真実」なのだと信じていました。高森朝雄、梶原一騎の名前でどれだけの少年漫画を読んだだろうか。当時の報道はどれだけの少年たちを傷つけたのだろう。この正伝が「真実」だとすれば、マスコミの存在を疑ってしまう。誰も真実を報道しない。梶原一騎亡き後、その栄光は葬られるように消えてしまったようにも感じる。今から見れば荒唐無稽なストーリーだったかもしれないけれど、少年たちはそこに憧れと夢を感じていた。2022/01/20
ぐうぐう
29
想いは熱になる。熱は高くなればなるほど勢いを生む。その勢いは理屈を凌駕し、人の胸を打つ場合がある。ただ、ノンフィクションというジャンルに関して、熱の扱いには慎重にならないといけない。熱がもたらせる勢いは、書き手の冷静さを失わせ、何より読者を警戒させてしまうからだ。スキャンダル報道によって貼られたレッテルを剥がすべく、梶原一騎の汚名を雪ぐことを目的とした本書は、著者の熱が高過ぎるがゆえ、まさしく警戒せざるを得ないのだ。多くの関係者に取材する姿勢は評価できるものの、(つづく)2021/03/11
HKagiha
10
今も梶原一騎先生を尊敬している方はぜひ一読をおすすめします。一連のスキャンダルの謎が解けました。2025/02/12
チェアー
10
梶原一騎の周りをぐるぐる回るのだけど、決め手に欠け、彼の実像はわからないまま。筆者が描く(思う)「実像」もまた、梶原が張り巡らせた大きな虚像の前に、説得力を欠いてしまうのだ。筆者の主張を聞いているようだった。 2021/10/13
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