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内容説明
活弁士が紙芝居屋へ転身、貸本屋はいまのコンビニくらいあった、デマで会社をつぶす倒産屋……激動の時代を支え、高度経済成長と合理化の末に消えていった数々の仕事の記録。利便性と引き換えに、現代は大切なものを失ってはいないだろうか。懐かしの職業ばかりでなく、文献に残されることの少なかった裏商売や過酷な肉体労働も調査取材し、当時の収入、料金、業務内容まで膨大な情報を収録した保存版。全114種イラスト付き。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
97
昭和の時代にはあって現在はなくなってしまった仕事を業種別にまた挿絵なども入れてわかりやすく解説してくれています。サービス業などは値段も示されていて現在との違いがはっきり分かります。例えばカフェなど名前を変えて現在も存在するものもあります。レンタル業は江戸時代からのものでよく時代小説にも損料屋という名前でも出てきます。楽しめました。2022/05/16
がらくたどん
37
原書房さんの単行本を角川が加筆修正して文庫化。昨夜、ご感想を拝見して抗しがたく本屋に走る。大正末から昭和初期までの作品はいわゆる「現代語訳」の注釈が薄くて掴みにくかった背景風俗の言外のイメージを理解できる良書。例えば昭和初期に300円を包まれて「逢うのはこれきりに」って言われる意味とか、「屑屋」が「バタ師」と言われて気分を害する心持とか。参考文献へのアクセスルートも完備で超親切。イラストがとても楽しいので単体でももちろん面白い「読む図鑑」。ケロヨン登場からのサンドイッチマンの衰退とかもう1行でドラマだ。2022/03/05
姉勤
34
現代では完全に、もしくは細々と、さらには観光、文化的に保存されている希少な職業をイラストに添えて。基本、見開き二ページで構成。大道芸、代書屋、屑屋、俥夫、羅宇屋など、落語の世界でお馴染みの職業が多い。技術革新と時代の流れにより失われた生業。女衒や奉公市など、人身売買にあたる職などは、ノスタルジーだけででは美化されにくい、してはいけないとは思う。矛盾するが、苦しいながら、今の世の中より呑気な時代だったと思う。福祉、社会保障と言いつつ、世は常に弱肉強食。能力や注力を無視した、悪平等の世とどちらが良いか。2022/06/19
Sakie
17
時代に必要とされて生まれた仕事が、技術革新によって、あるいは資本による集約化によって消えた。特に後者のうちいくつかは見直される時期がくるのではと私は想像している。それらは経済とは別の次元の価値が見失われているだけなので、ある意味令和の時代のビジネスアイデアの芽と呼べるものが落ちている期待を持って読んだのだ。ただ職人の技術には復活しえないものもあるので、これらが失われつつあるのは残念極まりない。心根の卑しい仕事は今も似たり寄ったりなのに。なお、私は、かの時代なら、新聞社の編集局機報部鳩室伝書鳩係になりたい。2022/03/04
乃木ひかり
11
消えた職業図鑑とあるものの復活したりまだ消えてない職業も混ざってはいる。AIの発展で今ある仕事もどうなるか。何十年か後には平成・令和の消えた職業なんて出るかもしれない。そしてこの本の読みどころはあとがきだろう。このあとがきを読んでどう感じるか。正しいかどうかだけで物事を決めるのはよろしくないのではなかろうか。2023/02/26
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