内容説明
「まったく、なんであんたと結婚しなきゃいけないんだか」「そりゃこっちの台詞だ」石動晴は家の事情により、一時期付き合っていた幼馴染み兼元カノの玉木理桜と政略結婚することになった。一つ屋根の下、形だけのドライな同居生活を送ろうとするが――実はこの二人、まだ未練タラタラで……。「ダ、ダメよ……こんなそばにいたら、私、また晴のことを」「バレるわけにはいかない。俺が理桜のことを引きずってるなんて」必死に吹っ切ったフリをするがお互いに意識しまくり。偽りだったはずの新婚生活で、昔の恋がどんどん再燃していく。元カップルが恋心を隠したまま偽装結婚！？ じれったい二人が織りなす偽甘新婚ラブコメ！【電子限定！書き下ろし特典つき】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
46
【電子】ハイハイ、ごちそうさま。夫婦喧嘩は犬も食わぬ、とはこのことよ。それぞれの家の事情から婚姻関係を結んだ、幼馴染みで元恋人どうしの石動晴と玉木理桜。お互い未練タラタラにも関わらず素直になれないので、何かにつけて口喧嘩。本心を口にすればあっさり解決、愛に溢れた幸せな新婚生活が待っているはずだがそうはいかない。さすがラブコメの名手・望先生。一進一退のジレジレシチュエーションが、読んでるこちらが身悶えするくらいに甘々と描かれます。素直になれない二人の行く末は如何なるものか。期待の新シリーズです。2021/02/25
よっち
43
実家の和菓子屋が経営危機に陥った幼馴染で元カノの玉木理桜を救うため、政略結婚することになった大学生の石動晴。未練タラタラの二人が織りなす偽装結婚ラブコメディ。実はお互い意識しまくりで未練タラタラなのを必死に隠しつつ、それでもかすかな期待を捨てきれないズボラで強がりな性格の理桜と、堅実な独力家でヘタレな晴。噛み合わせ的にどうしても衝突しがちな展開になりがちで、そんな中で理桜のノロケに容赦なく突っ込む実家のメイドや、晴を狙う油断ならない兄嫁の存在が効いてました。なかなか素直になれない二人の今後が楽しみですね。2021/02/24
まっさん
39
★★★★ 前作の「神童勇者とメイドおねえさん」と同じタッグで送るじれじれ両片想い物。相変わらず望公太先生のラブコメは自分に合っているのかとても読みやすく、加えてそこにぴょん吉先生の素晴らしいイラストが添えられる事によって大満足の出来栄えだった。昨今じれじれ系統のラブコメ物を謳いながらいざ蓋を開けてみると全く焦れったさを感じられないラブコメが散見される中、今作はしっかりとその辺りが上手く描かれているため良かったと思う。大きなストレス展開もなくすらすらと読み進めれた所も好印象であり、タイトル･あらすじに惹→2021/03/29
わたー
33
★★★★★著者の新シリーズは、一度破局した十年来の幼馴染同士の偽装結婚モノ。ただし、両者ともに未練たらたらで、結婚しているのに両想いという、何をどう間違ったらこうなった的なじれったいラブコメ。互いにちょっぴり歩み寄って、お互い若かったよねと笑い飛ばせば即、ハッピーエンドだというのに、拗らせ童貞と箱入りお嬢様それぞれの自尊心が大いに邪魔をして素直になれない感じ。最高にもどかしくて、著者の掌の上でダンシングしてしまうの無理もない。二人のこれからに幸大からんことを。それにしても、表紙イラストが秀逸過ぎるなと。2021/02/25
nishiyan
31
幼馴染であり、かつては交際していた東北有数の名家の三男坊である石動晴と同じく有名和菓子店の令嬢である玉木理桜がある事情から偽装結婚することになる結婚ラブコメ。初恋と過去の破局を引きずる二人が相思相愛であるのにお互いに負い目があるためにもじもじする姿はもどかしく、甘ったるい。子どもの頃の結婚ごっこを15年の時を経てやることになった二人が一つ一つ誤解が解けてからも足踏みと前進を繰り返していくのがコミカルでありながら、残念な面もあって面白かった。この偽装結婚は本物になるのか。次巻が楽しみです。2021/03/03
