内容説明
人生に深刻な影響を及ぼし続ける「不適切養育」の呪縛から逃れるには――? 生きづらさ、自己不全感を抱える「発達性トラウマ」をポリヴェーガル理論に基づく神経系システムから解きほぐす。身体に刻まれた記憶と向き合うための実践的ヒントを提示、トラウマ後成長を目指す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろか
12
とても読みやすかったです。要は、複雑性トラウマとポリヴェーガルーガル理論をわかりやすく説明されたもの。2021/01/16
木麻黄
8
トラウマで苦しんでいる人には,かなり刺さる内容になっているとは思うのですが,表現の端々に独善的な信念が垣間見られ,ちょっと残念な気がします。読者層を,神経生理学の知識がない方に絞った感があって,生理的な反応のオーソドックスな説明はかなり端折られているため,かえって非科学的な印象を受けました。この辺りは津田真人がかなり気を使っているところだけに,粗雑な感じがします。あと著者はかなり裕福な出自で,今も経済的には富裕層にある方でしょう。貧困層が実践するには,持続可能性の乏しいアドバイスばかりで笑っちゃいました。2022/08/14
ぴーたん
6
ポリヴェーガル理論とは、 安全・危険・生命の危機と、自律神経系の状態についての理論です。 ①安全で心身のバランスが取れているときは 交感神経と副交感神経のバランスが取れている ②危険な場合は逃げるか戦うかとなり交感神経が優位になる ③生命の危機にあったときには凍り付いて動けなくなってしまう(死んだふり)。 この時は副交感神経が優位すぎて古い副交感神経が過剰になってしまう と言うもの。 この凍りつきの状態が不適切な養育によって トラウマとなり、生命の危機を常に感じたまま 生きることになってしまう。 2021/09/12
okaching
6
読みやすく面白かった。不適切養育を受け続けることで交感神経や副交感神経のオーケストラ不在の状態になる。トラウマは手続き記憶に入り体に刻み込まれてしまう。「宇宙の孤児」、「サバイバーではなく戦士」などの言葉が凄く気に入った。2021/04/04
つっきー
5
個人主義と子育て相性悪すぎじゃないですか??ここで取り上げられている発達性トラウマの原因となりうる環境、ありふれたものだと思うんだけど、環境構築の責任を親だけに負わせると子ども持つの大変だよ。。。2021/08/24