内容説明
拾われた鬼の子は、恩ある姫の親衛隊に!?
世界は五国に分かれていた。それぞれの国には龍神が灯したと言われる「はじまりの火」が灯されており、それを絶やさず守ることが各国の王族の努めとされている。さて、東の地にある桜春国の王族には、代々女しか生まれない。その桜春国の女王を母をもつ白妙姫は幼いある日、難民の生き残りで、全身ぼろぼろになって倒れていた鬼の少年・樒を拾った。鬼は龍神の末裔といわれていて、頭に生えるのは龍の角とも考えられる「人とは異なる者」たちだ。本来とても誇り高い一族で、人間を見下す鬼も多いとされているが、磨いてみれば樒は美しい白鬼で、これを気に入った白妙は、樒を「しぃ」と呼び、そばに置くことを決めるのだった。
やがて成長した樒は、王個人に仕える官吏「花守」の一員になることを望むが、当代の女王・吉乃が、自らの命を薪のようにくべて、内裏に流行した特殊な病によって消えかけていた「はじまりの火」を復活させたことを知り、代々の王が火の生け贄となるために存在している事実を知ってしまう。樒は花守として、全力で白妙を守ろうと心に決めるが……。
主従の愛にきゅんとする、ネオ和風ファンタジー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
難民の生き残りで、全身ぼろぼろになって倒れていた鬼の少年・樒を拾った桜春国の女王を母をもつ白妙姫。そばに置くことを決めた白妙と、彼女を守る花守として生きることを選んだ樒の物語。代々女しか生まれない桜春国の王族に課せられた過酷な運命。幼い頃に自分を助けてくれた白妙のために花守になるべく頑張った樒。白妙に思い入れが強すぎる樒には苦笑いでしたけど、成長した二人の再構築されてゆく関係や距離感がなかなかいい感じで、様々な人と出会って絆を深めながら、一緒に力を合わせて危機に向き合い乗り越えてゆく展開は良かったですね。2021/04/08
RINGOoisiiiiiii
6
作家買い!表紙見た瞬間ルルルっぽくて懐かしかった。はじまりの火は国難がない限りは燃え続ける。その火を守るのか王族の努め。その王族である白妙は、ある日白鬼の樒を拾う。白妙の宿命を知った樒は白妙を守るため花守になり…。いつもまにか白妙過保護青年になってた樒に笑ったけどどこをどうこじらせたのか知りたかったなぁ。姿絵全面に敷き詰めたりグッツ集めたり何があったんだ。花守仲間も愉快な面子でなかなかに楽しい。出だしがシリアスだから後もそうかと思ったら意外と軽かった印象。樒の我慢が暴走するお話だったりみたいなぁ。2021/02/14
yamakujira
4
春夏秋冬の4国と、中央に鬼の国があるという世界で、桜春国の姫君が行き倒れそうな鬼の少年を拾い、鬼の子は女王となった姫の側近となって姫を守る。和風なのか中華風なのか微妙なファンタジーは大人がまじめに読むような物語じゃないけれど、少女漫画みたいな世界観を楽しめばいいのだろう。いやしかし、どこの国も王の存在が軽いなぁ。 (★★☆☆☆)2022/10/10
まそお
3
美麗な表紙にひかれて購入。重たい世界観だけどキャラが明るいので楽しく読み終わった。ちょっと急ぎ足な印象だったので、もっとじっくり読みたいなーと思いました。他のキャラの姿も見たいし続巻希望いたしたく!2021/02/17
さなだ
1
図書館2021/03/14