集英社文庫 いのちのスタートライン

著者名：大久保淳一【著】

集英社（2021/02発売）

• ISBN：9784087441949

内容説明

外資系証券会社営業マン42歳。家庭も仕事も順調で、趣味のマラソンを楽しむ日々。ジョギング中の骨折で入った病院で、精巣ガンが見つかる。摘出手術を受けるが、全身転移で最終ステージと告知された。死の恐怖と抗ガン剤治療による激痛のなか、周囲の人々の温かさに励まされ……。働き盛りを襲った病を、ビジネスとマラソンへの復帰を目標に乗り越えた実話。家族の元へ生還するまでの赤裸々闘病記。

目次

プロローグ
第一章　宝物のような日々
第二章　悪い夢
第三章　ガンとの闘い
第四章　家族、仕事
第五章　生存率20％以下
第六章　再挑戦
第七章　再び100kmマラソンへ
エピローグ
文庫版あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[こうせいパパ]

全身転移・最終ステージまで進行したガンを克服し、趣味のマラソン復帰を果たした著者の壮絶な闘病期。告知、手術、抗ガン剤治療、浴室での発作などあらゆる描写がリアルで、情況が手に取るように想像でき、感情移入しまくりで一日で読了。肺を励まし勇気づけるなどの身体との対話、妻や子供や両親への思い、些細な事を幸せに感じ一日を大切に生きる、など痛烈に響いた。特に「打たれ強く生きる」力が人生には必要、という考えには強く共感する。生きるエネルギーを得るため、定期的に読み返したい一冊だ。

2021/01/12