フランシス・クリック - 遺伝暗号を発見した男

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フランシス・クリック - 遺伝暗号を発見した男

  • 著者名:マット・リドレー/田村浩二
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 勁草書房(2021/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 720pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326750559

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内容説明

ワトソンとクリック。ともにノーベル賞に輝き、いつも二人一緒に並べられる。何かと話題の「正直ジム」に比べて、やや印象薄いフランシス。だが彼も「決して大人しくはしていない」。名うてのサイエンスライター、マット・リドレーが描くクリックは、ガリレオ、ダーウィン、アインシュタインにひけをとらない科学の巨人そのものだった。

目次

祖父フランシス 日本語版によせて[キンドラ・クリック]

プロローグ 生命

第1章 クラッカーズ
第2章 三人の友だち
第3章 ケンブリッジ
第4章 ワトソン
第5章 大勝利
第6章 暗号
第7章 ブレナー
第8章 三連文字とチャペル
第9章 賞
第10章 決しておとなしくしていない
第11章 宇宙
第12章 カリフォルニア
第13章 意識

エピローグ 驚異なる仮説家

情報源と謝辞

訳者あとがき
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

88
1953年、J.ワトソンと共にDNAの二重らせん構造を突き止めたF.クリック。だが、彼らは遺伝に関する意味合いについて「我々が仮定した特異的塩基対が、即、遺伝物質の可能な複製機構をも示唆していることに、我々は当然気づいてる」と、思わせぶりな一文を論文に記すことだけに留めた。そしてクリックは更に研究を進め、13年後、DNAという辞書に刻まれた3文字の言葉からタンパク質を正確に作り出す”暗号表”を完成させる。その暗号は全ての生物にあまねく存在し、全ての生物がただ一つの共通祖先に辿り着くことを示していた。2020/09/17

funuu

13
幼いフランシス・クラックは、自分が大人になる前にすべての謎が解明されてしまってらどうしようと心配していた。「心配しないで」。母親は言った。「見つけるべきものはまだたくさん残っているわよ。」天才だね。2015/12/03

roughfractus02

5
変異と適応はゲノム組織化装置Genome Organization Device/GODである遺伝子にも該当すると著者は言ったが(『やわらかな遺伝子』)、この動きを人物に担わせて時系列化すると伝記になる。生命と意識という「解明すべき謎」を考え続けるこの人物は、3次元トポロジーで考える傾向と事実を取捨選択して組み立てる手順を触発するような幾人かの人々や研究パートナーを頻繁に変えていく人生を辿る。こうして、変異と適応を繰り返す彼は、暗号表が36度の二重らせんの回転に変換するイメージの中に自らの思考を発見する。2020/08/11

黒豆

5
1953年にワトソンとともにDNAの二重螺旋の構造を発表。そしてノーベル賞受賞、そのクリックの伝記とも言える本。クリックは既に1953年3月17日に12歳の息子への手紙にDNAの暗号、複製の仕組みを記載している。厳密に証明されるのは1970年代後半。さらにDNAの解読、セントラルドグマ、たんぱく質への研究、さらに脳の意識へと幅広い分野へと研究が広がっていった。ワトソンとの議論や周囲の研究者との関わり影響の記載はこの本ならではか?ただ文章は直訳的なのが残念。2015/10/12

Yutaka Ootani

2
★★★DNAの二重らせん構造を発見した「決しておとなしくしていない男」フランシス・クリックの生涯を取り上げる。彼の「数々の論文から,必要なものを取り出し,形あるものに組み上げる」特殊な能力は,常に相方という触媒が必要で,テーマや興味に応じて,相方を替えていったという。その精力的な活動はすさまじい。そしてワトソンの著者「二重らせん」をめぐるエピソードが面白い。草稿を読んだクリックは,6ページにわたる辛辣な手紙をしたため,それを読んだワトソンは「原稿のどこよりも手紙の方がずっと中傷的だ」とコメントしたとか。2015/12/07

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