不安の力 - 不確かさに立ち向かうこころ

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不安の力 - 不確かさに立ち向かうこころ

  • 著者名:坂野登
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • 勁草書房(2021/02発売)
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  • ISBN:9784326299072

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内容説明

不安の時代を生きる私たちは、不安とどのように向きあえばいいのだろうか。本書は不安を身体的なものと認知的なものに分類し、進化論、精神分析、心理学、脳科学といった視点から、不安がどのようにあらわれるかを読み解く。そして、不安が目の前の不確かさに対処し、積極的に問題解決に向かう心の機能であることを明らかにする。

目次

序章 不安ですべてが始まる

第一章 不安とはどのような感情なのだろうか
 1 身体的不安と認知的不安
 2 心理学の歴史で感情を振り返る

第二章 フロイトによる不安の精神分析的理解
 1 『精神分析入門』――不安とはなにか
 2 『自我とエス』――不安は経済の原理で動く
 3 『制止、症状、不安』――不安は自我が生産する

第三章 グレイによる不安の神経心理学的理解
 1 恐れと不安のあらわれ方は異なっている
 2 不安はコンフリクトによって生じる
 3 コンフリクトを検知し、解決を図る脳の仕組み

第四章 フロイトとグレイの不安論の特徴
 1 フロイト――自我は不安の本来の場所である
 2 グレイ――不安の研究から意識の問題の解明へ
 3 進化論者としてのフロイトとグレイ

第五章 感情を進化の適応的過程として理解する
 1 プルチックによる感情の進化的なとらえ方
 2 感情を接近行動と離脱行動に分ける
 3 感情と認知を統合させる新たなモデル

第六章 質問紙は不安を本当に測っているのだろうか
 1 よく使われる不安検査は二つの不安を分けていない
 2 グレイの理論を質問紙で測る

第七章 不安を脳波で測る
 1 感情を左右の大脳半球のはたらきと関連づける
 2 不安を作り、そして変える
 3 不安状態を変える

第八章 不安はパーソナリティでありこころの変化の中継路である
 1 グレイは不安をパーソナリティとしてもとらえていた
 2 反転説――反転によって不安になり、また安静になる
 3 坂野による二つの不安のあいだの反転論

第九章 不安の力とは何だろうか
 1 社交不安は共感力やこころを読む力と関係する
 2 不安は自分を振り返る力である
 3 適度の不安は認知能力を改善する
 4 不安は反転して変化する

終章 不安を生き、生かす

あとがき
文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

27
不安とは将来を見越した感情、認識(5頁)。不安の本質:人を駆り立てる成分(16頁)。不安は経済原理で動く(47頁)。自我不安の本来の場所(53頁)。怒りはネガティブな感情の例外である(123頁)。怒りは収斂的行動であり例外でない(128頁~)。怒りは習慣化された認知的判断を扱う左半球と関係(129頁)。右半球は定位的活動に関係(163頁)。社交不安は共感やこころを読む力と関係する(204頁)。私は自閉症の人についてよく研究してほしいと思っている。2015/08/22

抹茶ケーキ

0
不安について。(社会)心理学の不安の捉え方とは結構違う感じがして面白かった。2017/10/21

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