内容説明
「下意上達」の組織作り、世界初の児童手当、理想の藩校の創設……。何よりも「人」を大事にしたすごい名君がいた! ベストセラー『上杉鷹山』の著者が描く、鷹山の兄にして高鍋藩初代藩主・秋月鶴山(種茂)の生涯とは。宝暦10年(1760)、種茂は藩主になってすぐに、藩政改革に取り組む。改革に必要なものは人材であると、藩校明倫堂を創設し、武士以外にも門戸を開いた。この藩校からは、のちに大審院長を務めた三好退蔵や、ボーイスカウトを日本へ伝えた秋月左都夫、「児童福祉の父」と言われた石井十次などの人材を輩出した。上杉鷹山ものちに導入した児童手当を、日本で初めて支給するなど、児童福祉にも目を配り、財政再建を進めていった鶴山。鷹山をして、「私の知識と才覚は到底兄に及ぶものではない」と言わしめた名君の改革人生を、鷹山との絆も盛り込みつつ描く歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
84
童門さんの本はかなり以前にいくつか読んで教養小説的な趣があったのですが、これはちょっと違う感じがしました。上杉鷹山の兄の物語であるならばもう少し彼の治めている国のことなどを詳しくいかに治世を行ったかを詳しく書かれた方がいいと感じました。どちらかというと教育小説のような感じになってしまっています。2021/04/17
ガットウ
19
★★★3.8点。あとがきで、作家さんも言っていますが、「自治体小説」という今迄の時代小説とは違った文法で書かれた一冊。本流には、なり得ませんが一読の価値あり。2021/02/27
鉄人28号
14
☆ 高鍋藩7代藩主、秋月種茂の事績を綴った小説小説。種茂は領民に誇りを持たせることが大事だと考え、人材養成のために千手八太郎の進言を入れて藩校「明倫堂」を建てた。巻末に附録として、「明倫堂記」「郷閭学規」「郷閭学規聖語国字解」「法令」「年譜」が付いている。2021/05/22
Tatsuhito Matsuzaki
13
ベストセラーとなった「小説上杉鷹山」を著した童門冬二氏の作品。 秋月鶴山は、九州日向の国高鍋藩の七代藩主秋月種茂。 日本史で秋月と云えば〈秋月の乱〉を想起しますが、秋月鶴山は、あの有名な米沢藩主上杉治憲(鷹山)の実兄なんだと初めて知りました。 元自治体職員である童門氏が題材として取り挙げ、かつ名君上杉鷹山がもっとも尊敬し評価していた人物といわれるだけあって、かなり優秀な行政リーダーだった事が解る内容です。 2022/01/19
ekoeko
3
上杉鷹山の兄で高鍋藩主・秋月種茂の話なのだがあまり小説らしくない形式の1冊だった。2021/02/13
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