内容説明
サンスクリット文化圏の数学は、多様性と創造性に溢れ、数学史においても大きな足跡を残してきた。「ゼロの発明」はとりわけ有名であるが、それにとどまらない。本書は、ヴェーダ祭式の祭場設営に由来する最古層の幾何学に始まり、ジャイナ教徒の数学と哲学・世界観との関係、数学と天文学、7世紀以降のアルゴリズム数学と代数の確立など、各時代に開花した数学を概観し、その発展の過程を探る。終章では、三角関数、ホロスコープ占星術、筆算法、和算などのトピックを通して、インドと他文化圏との数学の伝播を考える。
目次
はしがき
第一章 数表記法とゼロの発明
1 数詞
2 数字
3 その他の数表記法
4 アバクス(算盤)
5 ゼロの発明
第二章 シュルバスートラ(祭壇の数学)
1 ヴェーダとシュルバスートラ
2 年代
3 構成
4 基本作図法
5 正方形の対角線計算法の起源
6 平方根の近似公式
7 シュルバスートラとシュラウタ祭式の関係
第三章 社会と数学
1 ガナカ(計算士)
2 ムッダー・ガナナー・サンカーナ(三種の算術)
3 ガニタ(数学)
第四章 ジャイナ教徒の数学
1 順列組合せ列挙
2 基準の門
3 数の分類
4 宇宙論
5 バースカラが言及するジャイナ教徒の数学
6 『ターナンガ』に言及された数学
第五章 アールヤバタの数学
1 アールヤバタ
2 『アールヤバティーヤ』
3 数学の章
第六章 インド数学の基本的枠組みの成立
1 ブラフマグプタの数学
2 パーティーガニタとビージャガニタ
3 七世紀のインド数学
4 『バクシャーリー写本』
第七章 その後の発展
1 シュリーダラの数学
2 証明
3 マハーヴィーラの数学
4 アールヤバタの数学
5 シュリーパティの数学
6 バースカラの数学
7 バースカラ以後の数学
第八章 文化交流と数学
1 三平方の定理
2 水槽問題と百鶏術
3 天文学と占星術
4 チャトランガと等比級数
5 インド数字と筆算法
6 和算とインド数学
あとがき
文庫版あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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