内容説明
35歳の女性と、2人の青年自衛官の、奇妙な愛のバランス――愛ってなんですか。ぼくたちの関係、これは愛ではないでしょう……。男の口癖は、私を混乱させる。エリート青年自衛官2人との、奇妙な愛のバランス。性愛に溺れながら、男に潔さを求める35歳の女性の内面の孤独と、男女の哀しみを特異な設定のなかに鮮やかにとらえた、清新なデビュー作。中編「青空」を併録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
S.Mori
13
藤堂さんのデビュー作で2つの中編が収録されています。圧巻は表題作の「マドンナのごとく」です。二人の男性に愛されながら、そのどちらとも結婚しない女性の姿が描かれています。彼女の決断は経済的に自立していることから来ていると思います。同時に一人で生きていく覚悟を持っていて精神的なタフさを感じずにはいられません。二人の男性と友人と恋人を足してで二で割ったような関係を続けるというのは、やや現実味がありません。嫉妬の問題があると思うからです。でも女性を自分だけのものと見なしがちな男性に一撃を加える痛快さがあります。2019/12/02
りりぃママ
2
○ 新しい女の形、 同時に二人の若い男性を恋人にする30歳過ぎの女性。 今の時代ならば、結婚をあきらめる年齢ではないだろう。 しかしながら、彼女の選択に羨ましささえ覚える。2017/03/17
yummy
2
スイスイと読み切りました。藤堂志津子さんの独特の恋愛観溢れた作品だなあ…と。渡し自身嫌いではないが、とにかく濃厚でした。2014/04/04
まめちゃん
1
北海道という大地が産むのか、この地の女性はとてもおおらかな感じがしますね。 男にとってはとても都合が良いというか。 藤堂さんの小説は久しぶりに読みましたが、エンターテイメントとしては良いですね。 女性が強くて、たくましいせいか、逆に男性陣は利用しているようで、実は利用されていると言うか。2013/08/09
眠りスナメリ
0
学生の頃に読了。