宝島社文庫<br> 紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人

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宝島社文庫
紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人

  • 著者名:歌田年【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 宝島社(2021/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784299013767

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内容説明

第18回『このミステリーがすごい! 』大賞・大賞受賞、読書メーター「読みたい本ランキング」第1位(単行本部門 月間(2020年1月6日~2020年2月5日))の作品が、待望の電子化!
どんな紙でも見分けられる男・渡部が営む紙鑑定事務所。ある日そこに「紙鑑 定」を「神探偵」と勘違いした女性が、彼氏の浮気調査をしてほしいと訪ねてくる。
手がかりはプラモデルの写真一枚だけ。ダメ元で調査を始めた渡部は、伝説のプラモデル造形家・土生井(はぶい)と出会い、意外な真相にたどり着く。
さらに翌々日、行方不明の妹を捜す女性が、妹の部屋にあったジオラマを持って渡部を訪ねてくる。
土生井とともに調査を始めた渡部は、それが恐ろしい大量殺人計画を示唆していることを知り――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えにくす

147
2019年このミス大賞受賞作。紙鑑定士の渡部は依頼人の女性から、行方不明の妹の捜索を頼まれる。調べていくうちに、予想外の大量殺人計画に展開して行く物語だ。序盤からテンポが良くて読みやすい。様々なネット技術を駆使して調査を行うなど、現在にマッチしている。調査で知り合ったプロモデラー土生井が、ホームズ役になるのも面白い。但し真相が呆気ないのと、もう少し全体的に深く掘り下げて欲しかった。元カノが救世主の様に助けるのも、都合が良過ぎる。読み始めは良かっただけに、最終的に可もなく不可も無くだ。次作に期待。2021/03/11

へくとぱすかる

133
スピーディに展開するし、ラストに向かってどんどん行動が加速していくし、突飛な設定に見えて、実はよく考えられている。紙の鑑定を事件を解く手がかりにする、地味だがマニアックな小説かと、最初は思っていたが、全く違っていた。内容はどちらかというと、模型のウンチクの比重が大きくて、紙は二番目という雰囲気。それだけに模型の専門家が考える探偵となり、主人公の紙鑑定士が彼の手足になって行動するのも自然な成り行きだろう。続編があるとしたら、ぜひ紙の方を前面に押し出した作品を期待したい。せっかくの紙ワザをメインにしてほしい。2022/10/18

Kanonlicht

128
紙のプロと模型のプロがタッグを組み、行方不明の女性の部屋に残されたジオラマをヒントにその足跡をたどる。発想の勝利というか、ところどころ都合良すぎる展開はあるけれど、それもひっくるめてエンターテインメントとして文句なしの面白さ。推理に必要ないだろってツッコミたくなるほどの紙や模型の蘊蓄もまた物語の独自性を高めている。やっぱりこれぐらい振り切ってこそ「このミス」大賞だよね。2023/01/15

おしゃべりメガネ

125
レビュアー大賞課題図書でなければ、手にとるコトはきっとなかったかもしれませんが、読んで良かったと思える作品でした。さすが『このミス』大賞受賞作だけに、テンポの良さや読みやすさ、登場人物のキャラなどはしっかりと綴られていて、ストレスを感じませんでした。タイトルにもあるように「紙鑑定士」だけに紙に関する造詣は深く、色々と勉強になりました。話の流れでプラモデルやジオラマなどの蘊蓄もあり、個人的にはストライクでした。肝心要のミステリーの軸としては、正直ちょっと弱く感じましたが、登場人物の良さでカバーできてたかな。2023/03/05

ゆのん

118
紙鑑定士とプロモデラーが事件を解決する物語。事件に絡んでくるのはジオラマだというから紙鑑定士の立場は…と思うと笑ってしまう。紙鑑定士は報酬と美女に目が眩んでまるで知識の無い世界へ飛び込んでいく。紙鑑定士が行動力のある一方でプロモデラーは安楽椅子探偵という所が良かった。テンポも良いし、登場人物達も味があって楽しく読んだ。コミカルな雰囲気でありながら、虐待や震災なども含まれていてピリッとした感じもある。次作が楽しみだし、映像化もして欲しい。2023/02/26

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