商店街のジャンクション

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商店街のジャンクション

  • 著者名:村木美涼【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 早川書房(2021/01発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152099969

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内容説明

人生に疲れた時、三人の男女が出逢ったのは――チョッキーという犬のかぶりもの。かわるがわる中に入ると、各々の悩みは……ミステリ賞二賞を受賞した著者が贈る、すべてを包み込む着ぐるみ小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

188
寺地さんの『夜が暗いとはかぎらない』とダブらせてしまった。私には彼方より軽く読めた。こちらは「チョッキ―」(親しみやすさはこちらか?)着ぐるみの中から何が見えるだろう。どんな世界を感じるのだろう。私もちょっと自分を解放してみたいけれど、きっと被らなくても私には私だけの「チョッキ―」がいるんだと分かってるよね?私。ラスト00の章が沁みる。2021/03/11

モルク

117
商店街の映画館のチラシを配る犬の着ぐるみチョッキー。そこに3人の男女が…。着ぐるみを着ることによって、今の自分から逃避し、迷いから一時的にでも逃れたいと思う。その中で自分を見つめ認識していく。ほっこり読んでいたら、喫茶「時計」のマスターや近所の人々そしてチョッキーとの経緯を描くラストの「00」でジーンときた。2021/07/08

aquamarine

88
決まった自分の殻を脱いでみたいが、その勇気が出ない時、殻を脱ぐ代わりに着ぐるみを着てしまうのはどうだろう。これはそんなことを考えた3人の物語。この柴犬の着ぐるみにはチョッキーという名前がついていて、映画館のチラシを配る。三人はそれぞれ商店街の人々と会話し自分をみつめなおし…実はそれはそれほど印象深いものではない。しかしその後おまけのような商店街の過去編に当たる00を読み、更に本編の前後にある#を読み返すと、一気にくるものがある。メインこっちじゃん…温かくて寂しくてちょっと泣きそうな優しい気持ちで読了。2021/05/09

kei302

64
着ぐるみ「チョッキー」。ワケあり中の人たち。 寺地はるなさんの「あかつきん」を思い浮かべてしまうよ。生きにくさは伝わってきたけど、そんなに逃げなくても…。2021/03/16

ぶんこ

60
商店街の外れにある古びた映画館。週末の2本立て映画の案内チラシを配る犬の着ぐるみチョッキー。その中に入ると、不安で落ち着かない自分が、何かに守られているようで安心できる。その安心感を求めて中に入りたがる3人。着ぐるみにこんな効用があったとは驚きです。何をするにも右側からという佳菜さんは、右側信仰?にとらわれている自分を恥じていて、チョッキーに入ることで克服しようとする。そのチョッキーと商店街の経緯が書かれているダブルゼロが良かったです。次はどんな人が入りたがるのかな。2021/03/26

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