内容説明
優しい保護者だった夫に先立たれた芙樹子（ふきこ）に、初恋の男がまた近づいて来る。一途な恋だったと信じて駈けつける女と、その時々の現実に生きる男との再会は？ 恋がなくては生きていけない、一瞬の昂揚に賭ける女と、女の命の単純な暖かさを求める男を描く表題作のほか、男と女の、愛といたわりを語る傑作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
72
男と女。読んでも読んでも…男と女。世の中は男と女の愛憎で出来上がっているように感じてしまう。薬にもなれば毒にもなる愛。指の隙間からこぼれ去ったような関係も、時間を遡ってもとの気持ちになってしまうこともできる。なんとも…男と女は不思議な生き物だ。そんな生き物をさらさらと書き連ねてしまう瀬戸内さんは、何度生まれ変わった方なのだろう。でも…瀬戸内さんからみた幸せな女とはどんな女だろう。結婚せずとも心が繋がるかんけいか？世の中の幸せの形とは違うものを求めるのかな。2013/09/19
ナジィ
0
短編集で読み易い。なかなかドラマチックなオムニバスがたくさん。中には「はっ？」的なものもあったけど。2016/09/04
