内容説明
陸上自衛隊と公安警察、男女コンビを組む!
三輪出雲一等陸佐は、部下とともに都内の高級住宅街へ向かっていた。
数年前に「死んだはず」の出雲は、防衛省内の不祥事を始末する専属部署――自衛隊第三特殊情報偵察評価群・五一〇臨時特別行動班の隊長を務めているのだ。
上司からの命令は、「自ら出頭を願い出た、統合幕僚監部に潜りこんでいたスパイを保護する」というもの。大した仕事ではなかったが、いざ現場に入ると、書斎には白髪の男が後頭部を血に染めて、うつ伏せに倒れていた。
思わず身構える出雲たち。彼らの前に姿を現したのは、公安警察の「ゼロ」と呼ばれる非合法部署に所属する荻窪冴子だった。互いが銃を構え、一触即発のムードが漂う中、班長を務める冴子が口を開く。
「私たちが来た時には死んでいたのよ」
睨み合いが続く出雲と冴子のふたり。最初に動いたのは――どちらでもなかった。
突然、窓ガラスが砕け、火炎瓶が投げ込まれたのだ。さらに遠距離からの銃撃までも。
いったい何者が襲撃しているのか?
最近より一層キナ臭い関係となってきた中国なのか? それとも……。
ハード国際諜報アクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
臓物ちゃん
5
世の中こんなハイカラな銃があるもんやな〜と感心しながら読んだ、陸自と公安の混合部隊がテロリストに立ち向かうノンストップガンアクション。E510って何だ?と思ったらそんな語呂合わせだったとは。こうはならんだろ〜と思いつつこうあってもいいかもしれない一冊。2021/01/22
kazukitti
4
「カミカゼの邦」と同系列の作品。あっちよりは、アクションはともかく、バイオレンスは低い。エロスはなかったw どちらかというと主人公の内面のどろどろが低い分、アクションのエンターテイメントに徹してる感じで、国家というものへのシニカルな視点はハードボイルド的にはよくあるものだけど、語られる思想信条などの描写の少なさも含めて、今作は大藪春彦ではなく菊池秀行に近くなった感じ。尺が少ないせいもあって、主人公に一応の決着がつく向こうと違って、こっちの主人公にはもう一波乱ありそうな、あるいは癒しが訪れそうな第一部完感2021/05/26
無添
2
陸上自衛隊と公安警察、男女コンビを組む!2021/03/28
こいきんぐ
1
時代背景の設定がよくわらん。他のシリーズはいいんだけど…2022/03/10
てつ301
1
この作者の作品は初めてですが、読みやすくリズム感もあって好きです。2021/10/26