内容説明
二千五百年もの間、「生きることがつらい」と感じる人たちを救い続ける組織がある。仏教である。仏教はなぜ、生まれたのか?なにを私たちに伝えようとするのか。その本質に迫る連続講義。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルカリオン
14
論理的で説得力に富んだ佐々木氏の著作の中でも本書は特に平易な書きぶりになっており、非常に読みやすい▼コロナ対策として講義動画のYouTube配信を定期的に行うようになった。本書は当該講義動画の導入部を書籍化したもの▼先日の「本つぶやき」でも書いたが、「托鉢は修行ではない」という点に驚いた。初期仏教において「食事は午前中にしかとってはいけない」ことの理由が腑に落ちていなかったが、托鉢についての解説を読んだことで得心した。これにより、本書は個人的に特別な一冊となった。2021/10/04
原玉幸子
12
自身の血肉にしようと宗教と哲学は似た様な新書を何冊も読みます。本書は、「インド哲学はヒンドゥー教でなくてバラモン教に繋がる」や「仏教は組織活動である」との解説や、戒律や仏法僧の意味や定義等は分かり易かったのですが、コロナ禍での著者の大学のオンライン講義を纏めた、表面をなぞっただけに感じるものだったので、ちょっぴり残念でした。「ヒンドゥー教と仏教は理念の根が一緒なので、過去一度も宗教対立がない」と言ったのは佐々木閑先生でなかったでしたか、はて。認識違いでしたか。(●2021年・春)2021/03/05
はちめ
8
原始仏教の入門書。大学生への講義が当初の目的なのでかなり初歩的ではあるが、いわゆる日本の宗派仏教とは異なる世界なので宗派仏教の知識がある人には違和感があるだろう。しかしこれが釈迦牟尼が説いた仏教なのだ。2021/02/22
mstr_kk
7
仏教の本質を、釈迦が教えを説いた時代背景から、めちゃくちゃわかりやすく説明してくれる本です。あっという間に読み終わります。「瞑想こそ創造性のもとだ」とか、「仏教は世界宗教ではない」とか、なるほどと思う知見がいろいろ。2022/06/09
みじんこ
3
インドの地理的環境やカーストほか当時のバラモン教が浸透していた世界観等も説明され、仏教とその考え方がどのようにして生まれたのかコンパクトにまとまっていた。あまり馴染みのない当時の風景もややイメージしやすくなった。瞑想が「あらゆる創造活動のベースに存在」しているという話は言われてみればと思えた。我々も「瞑想」を色々な場面で行っている。「修業をスムーズに進めることが重要」との観点から托鉢等の生活の指針が理解できた。出家僧団とオウム真理教の違いも述べられており、あの集団がなぜ失敗したのかもわかった。2024/10/05
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