内容説明
日本刀は単なる武器ではない。日本人の心を表象する日本文化の真髄である。日本刀に魅せられ、刀剣商となった著者が語る、「日本人が知らない」日本刀の魅力と、日本刀を通して知る“本当の日本”とは――。
古くから日本刀は御守り刀として、親から子へ、主君から臣下へ、そして花嫁の父親から娘への結婚のお祝いとして贈られてきた。天皇の皇位の印である三種の神器が、鏡と玉と剣であることもよく知られている。
現在、日本に存在する国宝1100点あまりのうち、 約1割にあたる110点ほどが日本刀だ。近年では『刀剣乱舞』の大ヒットで、若い人にも日本刀ブームが起きている。
そのように日本刀は、日本人と深いつながりがあるにもかかわらず、現代においては実際に触れたり、目にしたりする機会が限られている。
日本人が忘れかけている日本の心と日本文化の魅力を、日本刀を通じて再認識できる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えぬ氏もわるよのぉ
9
刀剣商の主人による日本刀論。刀はリーチの短さ、扱いの難しさから戦場では補助的な武器だった。戦場で最も有効な武器は矛(槍)や弓矢だったが、それらは先端のみが金属製だった。だが刀は全体が金属。金属が貴重だった古代では高価で、それゆえに主武器でなかったにもかかわらず特別視され、象徴的な存在になっていったという説は納得。少なくともきっかけの一つだったのは間違いないだろう。刀が武士の魂とまで言われるように精神性が高められるには、長い時間をかけてもっと複雑な過程を経たが。2021/03/23
佐藤寛
2
この本を読んで、日本刀に対する認識が変わりました。 日本人と深い関わりが有り現在の私達は、戦後教育で過去の日本文化が消されていた事を理解することが出来ました。ちょっと専門的か部分も有りましたが、刀の知識のない私にも分かりやすく楽しく一気に読めました。若い人達に是非読んで頂きたいオススメの一冊です♪2021/01/10