内容説明
わたしだけが知らなかった――
父と子爵の、都合のいい密約を。母亡きあと、ネルはずっと父親とおばに疎まれてきた。
寄宿学校から帰省するたびにいじめられ、慰めは、大好きな乗馬だけ。
ある日、ガブリエル・ハンターという子爵が父を訪ねてきた。
レディらしからぬ振る舞いで乗馬の腕を披露したネルは、
案の定、おばにこっぴどく叱られた。子爵の目の前で。
ネルは初めておばに楯突き、家を飛び出すと、寄宿学校に逃げ帰った。
4年後。成人したネルは、父からの手紙で衝撃の事実を知らされる。
なんと彼女は婚約しているというのだ――かの子爵、ハンター卿と。
まだ17歳だったあの日、ハンサムだが暗い影を落とす子爵の瞳に覚えた
胸のざわめきが、ふいにネルの全身によみがえった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
12
ネルは母亡き後、父親とおばに疎まれて寄宿学校から帰省するたび惨めな思いをしてきた。ある日、ネルは馬を買いに来たハンター卿に好感を抱くが、面前でおばに叱られて、ネルは初めて反抗すると寄宿学校へ戻って家には寄り付かなくなる。4年後、成人したネルは父親の手紙でハンター卿と婚約していると知って…。ハンター卿はネルにメロメロ。しかし、私はネルの子供っぽく感じて好みではなく、四角関係のゴタゴタ話も楽しめるものではなかったので流し読み。2025/08/31
Michelle
11
馬好きヒロインとヒーロー。ユーモアのある2人の会話がいい感じ。驚くような展開はないけど、痒いところに手が届くというか、ツボをわかってくれているような安心感がある。お気に入りの作家さんになりそう。2021/01/09