性の歴史II 快楽の活用

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性の歴史II 快楽の活用

  • 著者名:ミシェル・フーコー【著】/田村俶【訳】
  • 価格 ¥3,850(本体¥3,500)
  • 新潮社(2021/02発売)
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  • ポイント 1,050pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784105067052

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内容説明

古代ギリシアにおける“性”は、哲学者や医者にどのように認識され、問題とされたか。一夫一婦制、同性愛、近親相姦、生殖、愛欲性、純潔性、道徳の実際を詳述する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

78
古代ギリシアにおける性の位置づけが述べられていきます。いきなりギリシアという狭義で性について語ることに戸惑いましたが、哲学などの起源とされている国だからでしょう。どのように認識され、問題とされたかを様々な愛と生殖、道徳の視点から考察しているのが興味深いところでした。男女間で性の考え方や活動があったことが面白いです。哲学書から問題提起しているのも行為から存在の問題へと変換されたことのあらわれだと思います。性愛に真理を、快楽に欲求を問題提起の形で持ち込んだのも性について考える点は核心をついているようです。2016/01/28

燃えつきた棒

36
まるで、冷めきったさつまいもの天ぷらのようだ。口の中の水分を全部持っていかれてしまった。 文意は分かるが、趣旨が分からない。 魅力的な概念もなく、あまり面白さが感じられない。 いまさらのように、フーコーの敷居の高さを思い知らされてしまった。 僕の理解力が足りないのはもちろんだが、フーコーの本で、タイムリーな本だということだけで手に取ってしまったモチベーションの不足も大きいような気がする。2021/02/27

きいち

30
え、なんでいきなり古代ギリシア?紀元前の文献たちにもとづいて書かれていくことたちは具体的だし論理構成もけっしてややこしくはない、そして、決してこの文章が古代についての研究ではなく、今について書かれていることも伝わるのだが、でもしばしば道に迷う。うーん。◇即物的でもなければ権力の介入もない「性」そのもの、恰好の事例として取り上げられるギリシャ男子の同性愛。ふと、よしながふみのマンガが思い浮かんで、そうか、これはBLの世界だ、と一気に理解が進む。主体性に相手への配慮、萩尾望都の読み手にはわかりやすい世界だぞ。2015/11/15

またの名

10
「読む私をいつも感動させるあの筆致が、しかしこの度は読み取れなかった…いったい何だろう…フーコーに何かが起こっているのではないか…」と書く訳者に賛同せずにいられない、圧倒的な冴えの欠けた(要するに言い難いことを言ってしまうと駄)作。確かに、大量の古い文献資料を並べて古代ギリシャの性言説を精査していくスタイルは変わってないように見えはするけど、同性愛が違反でなかったとか男性を権力主体とする性規範とかの考察は何ら画期的ではない話。この謎は「性なんてうんざりだ!」との叫びを手掛かりに『夜戦と永遠』で追及される。2015/07/31

Z

5
未完のまま死んでしまったことが惜しまれる。まずこの本の文脈が広い。カントは哲学がキリスト教を前提としていた段階から神なしで思考すること脱魔術化(ウェーバー)以降の知の有り様の先鞭をつけたが、他方でそこから、キリスト教ではなく別のプレモダンな思考、古代ギリシャ(ハイデガー)や仏教(京都学派)などに哲学の規範を求める一派の出現も予想される(反動)。神の世界を叡知界とでも呼ぶとすると語り得ない領域を残すことを意味する。科学が魔術と異なるのは公開性にもとずくからだ。ハイデガーのロマン化されたギリシャから具体的な人2016/04/02

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