角川ソフィア文庫<br> 東方見聞録

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角川ソフィア文庫
東方見聞録

  • ISBN:9784041107737

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内容説明

ヴェネツィア商人の息子マルコは中国へ陸路で渡り、13世紀のアジア世界を支配するフビライ・ハーンの絢爛たる宮廷へと辿り着く。元朝の使者として見聞した各地の暮らしや奇妙な風習、宗教、貨幣や通信制度、そして財宝の島ジパングと元寇の顛末。ヨーロッパ人の驚異を集めたその冒険譚は、コロンブスを突き動かし、大航海時代の原動力となった。生涯を中央アジアの踏査にささげたシルクロード史家が、旅人の眼で訳し読み解く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

63
言わずと知れたマルコ・ポーロの中国滞在記。本書はそれを端的にまとめ、エッセンスだけを楽しめる内容となっている。元での日々より往路復路での見聞録が面白く感じられるのは、著者の専門がそこにあるためかな。特に面白く感じたのは帰国後のマルコ。昔読んだ伝記だと獄に繋がれ寂しく死んだ的な話だけど、獄に繋がれるものの華やかな生活みたいで一安心。あ、もちろんジパングの記録もありまして、日本は実は一回征服されたらしいですよ、知ってました?資料的価値もある上、天高き中央アジアのオリエンタリズムに浸れる面白い一冊でした。2024/04/30

Tadashi_N

12
行きは陸路で帰りは海路。前半部が面白い。2024/08/27

ひろみ

8
春に東洋文庫ミュージアムに行った時、この本がたくさん集められていることを知りました。マルコ・ポーロは、父と叔父と3人で25年かけてヴェネチアと北京を、往復それぞれ3年以上かけた旅をし、フビライ・ハーンに約17年仕えたそうです。実際に目にしたことの他に伝聞も多く、「ジパング」もそのひとつです。誇張や嘘も多いらしく、本書のような解説本だとその点も少し分かります。でもそんなことはどうでも良くて!往路は馬やラクダを使った陸路オンリー、復路は海路も含め。世界は本当に広いなぁぁと思えて、気持ちが明るくなる本でした。2021/10/03

さぶろうの領土

6
角川ソフィア版は著者がシルクロードの専門家なので、実地調査やそれまでの研究を踏まえた上で解説している。マルコ達の旅を時系列に沿って解説しつつ、必要な部分だけ長めに引用するスタイル。自分なんかだと東方見聞録の本文を読むよりも、こういう解説書を読んだ方が【知る】ためには良いと思う2023/06/29

mstr_kk

5
マルコ・ポーロの本の翻訳というより、抄訳をつなげた紹介本ですが、面白いところだけ取り上げてくれているのでわかりやすく、けっこうワクワクしながら読みました。奇想天外系の現代小説のようです。イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』も読みたくなりました。2023/10/31

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