人生は驚きに充ちている

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人生は驚きに充ちている

  • 著者名:中原昌也【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 新潮社(2021/01発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784104472048

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内容説明

キラびやかな才能を思い切り無駄遣いしてもう50歳。「私の体験した、希有な心霊現象を記す術」を探求する小説、古井由吉氏との文学問答、3・11後の福島で廃墟の声を聴き、コロナ禍で都市封鎖寸前のフランスにて無観客ライブ……多彩な顔を持つミュージシャン/作家が非情の国々を疾走し、世界を脱臼させつつ放つテキストの遊園地!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

72
もう書かないと聞いていた著者だが、図書館でこの新刊を見つけ借りる。表題作の短編小説と対談2つとルポ数本、フランス演奏旅行日記などの雑文を集めたもの。ムージル的な古井由吉的な表題作のあとに、先日亡くなった古井との対談2006年のがあり驚く。一番新しい旅行日記は2020年3月のコロナ騒ぎの発端あたりのもの。見るものすべてに、感激もなく気負いがないのでやる気がないようにもみえるスタンスはいつものようにある種の誠実さを感じる。まあファンであれば。相変わらずの著者自身による装丁に脱力。2020/09/13

aloha0307

20
「誰の欲望も満たすことの絶対にない小説」が指針の本書 小説、ルポ・エッセイ、紀行 と様々な形体です。世界と自分の距離ぐあいをしっかりと見据えている感。「僕は、都市にいても荒野を幻視する癖がある」 世界と自分との距離が好ましく感じられる瞬間~そこにあるような手触りのタッチか...2020/11/29

ズー

13
中原さんのノイズ系音楽は聞いたことがあり、本も書く人だったのか!と、読んでみる。想像通りな不謹慎感。でも目を背けていたり 忘れていたり、普通行かないだろってとこに行ったりしていて、自分の本来なら知り得ない世界を見せてくれて面白かった。共感する所もわりと多かったり。もっかい中原さんの音楽や、よく聴いてるという音楽も聞いてみたくなった。2020/11/28

garth

11
ジェネシスもかつて「自分の曲を世界の終わりに聴きたい」と極めてクールに言ったが、ジェネシスが亡くなった日に、こうして誰もいない暗闇に佇む……普段ならまさしく恐ろしいことが起きる前触れの不吉な時間であるはずなのに、それは突然自分が笑い出してしまうのを、堪える4歩まえの状態。2020/08/24

vaudou

10
『中原昌也 作業日誌』を愛読していたので「戒厳令の昼のフランス・ツアー日誌」みたいなものが読めて嬉しかった。訪れた場所とそこから連想される映画の記憶。 2020/08/10

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