内容説明
時代の趨勢を見極め、その先を見通す知性をいかにして獲得するか。現代を代表する論客が、自身の思考の極意を世界で初めて語りつくす。完全日本語オリジナル。
目次
日本の皆さんへ
序章 思考の出発点
困難な時代
思考を可能にする土台
なぜ哲学は役に立たないか
混沌から法則を見いだす
思考とは手仕事
考えるのではなく、学ぶ
能力はだれもが平等
思考のフレーム
処理能力としての知性
記憶力という知性
創造的知性
機能不全に注目する
1 入力 脳をデータバンク化せよ
自分のなかに図書館をつくる
研究者とは旅人である
仕事にヒエラルキーはない
趣味の読書、仕事の読書
市民としての読書
研究は楽しくなくてはいけない
注に注目せよ
分野横断的に読む
カニ歩きの読書(二つの軸の交錯点
もう一つの補助線
準備としての読書
新たに学んだことを掘り下げる
元のテーマに立ち返る
隙間を埋める読書
着地点の見当をつける)
結論づける勇気
2 対象 社会とは人間である
社会から覆いを取り去る
社会を維持するための幻想
文学による探求
精神分析による観察
合理主義と経験主義
歴史に語らせる
すべては歴史である
3 創造 着想は事実から生まれる
「発見」とは何か
データ蓄積から着想へ
無意識での攪拌プロセス
アイディアにどう向き合うか
データの意味に気づく力
「普通である」という異常
思いつきをかたちにする
アイディアを妨げるもの
グループシンクの社会
リサーチから発見へ
自分の発見に驚く
予想外のデータを歓迎する
自信がなければ何も生まれない
誰かに評価してもらうこと
4 視点 ルーティンの外に出る
虚偽意識に囚われた人々
現実を直視する条件
英語で読む利点
アウトサイダーであれ
外の世界へと出る経験
外在性のつくり方
古典を読む意義
比較という方法
別の世界を想定する
機能しすぎる知性はいけない
別のかたちで刺激を与える
5 分析 現実をどう切り取るか
アナール学派の弱点
社会を観察する目
今現在から逃れること
分析の時間的尺度
過去から未来を考える
歴史学、統計学との出会い
歴史統計学の考え方
データの背後には人がいる
現実にはいくつもの描き方がある
相関係数から読み解く
機械のように検証する
統計学的想像力
6 出力 書くことと話すこと
社会への発言
怒りに基づく介入
書くことは苦手
友人を説得するように
書きながら考えない
ディクテーションという方法
章立てはチェックリスト
7 倫理 批判にどう対峙するか
学術界からの反感
思想というバイアス
同調圧力に抗う
価値観ではなく知性の戦いを
学者としての私、市民としての私
研究結果に忠実であれ
フォーマット化される知性
複数の自己
最悪の事態を予期できないわけ
批判を受けるという特権
8 未来 予測とは芸術的な行為である
ウイルスが明るみに出したもの
家族構造との関係性
現実には服従せよ
進行中の危機を思考する
歴史という補助線
ポスト・コロナを予測する
思考から予測へ──三つのフェーズ
芸術的行為としての予測
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感想・レビュー
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Willie the Wildcat
ミライ
Y2K☮
速読おやじ
Y2K☮