内容説明
アスタルト王国の錬金術師テレサとエミリアはセフィラ教会の聖地《水銀塔》へ赴いた。《始まりの錬金術師》の遺産が眠り“神隠し”の噂が囁かれる塔にはバアル帝国の錬金術師ニコラ、教会聖騎士団や巡礼者らが集っていた。だが突然の嵐で塔は孤絶。聖騎士が首無し死体で発見され次々と犠牲が……シリーズ第2弾
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こゆ
52
錬金術が存在する世界の特殊設定ミステリ、2作目。今回はセフィラ教会の聖地である水銀塔で首切り連続殺人が発生。密室トリックは絶対解ける訳ない難易度だったけど、今作も面白かった!錬金術で作り上げた水銀でできた塔というだけでワクワクするのに、その塔が嵐でクローズドサークルになり、密室に首切りと涎が出そうな題材尽くし。新キャラの軍事国家バアルの錬金術師やそのお供のエミリアの因縁の女性のキャラも良く、ミステリだけかと思いきや異端狩りの話も順調に進んで、ラストの衝撃の事実もゾッとして好み。続きがめちゃくちゃ気になる!2023/09/01
刃の下に心あり
51
★★★★★錬金術シリーズの第2作♪前作以上に本格ミステリしていて、めちゃくちゃ面白かったです!『水銀塔の殺人』てタイトルがそのまま使えそうな特殊設定ものでした♪今回は探偵役が二人、推理バトルも見もので、二転三転の終盤のどんでん返しは前作に引き続き見事でした♪テレサとエミリアのやり取りも面白いし、この先の2人の関係性がすごく楽しみです♪頭脳明晰なテレサなんだけど、ツンデレ具合がすごく可愛い(笑)物語自体も謎が深まるばかりで、まだまだ続く壮大なものになりそうで、めちゃくちゃ楽しみです♪早く続きが読みたいです☺2022/04/17
よっち
51
《始まりの錬金術師》が遺した神秘が眠るとされるセフィラ教会の聖地の塔。そこへ調査に赴いたアスタルト王国の錬金術師テレサとエミリアが、連続首無殺人事件に遭遇する第二弾。神隠しの噂も囁かれる水銀製の奇妙な塔に集まった隣国バアル帝国の錬金術師ニコラ、教会聖騎士団や巡礼者たち。エミリアが冷遇される原因となったシャルロッテも登場し、ニコラとの事件解決を巡る対決もあって、でもそこから二転三転した先で思ってもみなかった結末に繋がりましたね…。結果的に二人の絆は深まった感もありましたけど、シャルロッテはまた再登場に期待。2021/01/24
うまる
42
錬金術師の密室の続編。陸の孤島ならぬ孤塔での殺人事件。ミステリ部分も錬金術師を取り巻くメインストーリーも前作より深みが増していてとても面白かったです。事件の真相もさることながら、今回の目的であるマグヌスの遺産の謎、そして何と言ってもこの世界の常識が覆るラストが凄い。この事実が何を意味するのか、異端狩りの目的は? 七つの神秘に関係する登場人物が増えたことで、より身辺が危うくなってきた2人から目が離せません。あぁもう事件は解決したのに気になる事が多すぎて眠れないよ~。早く続きを・・・! 2021/02/13
まるぼろ
41
ヴァーヴィル局長の命を受けて「第五神秘」再現の手がかりを掴むべく、テレサとエミリアはセフィラ教会の聖地の塔、通称「水銀塔」へと調査に赴くが…というお話です。今巻もとても面白かったです。ニコラとシャルロッテが作品に参加した事で探偵対探偵といった要素でも楽しく読めましたし、そのニコラが真相を解いたかと思わせてからの、その先の怒涛の展開は目を瞠るものがありました。異端狩りの件もありますが、更に発見してしまった「ニビル」については…、この先の展開がとても面白くなりそうで次巻もまた楽しみです。2021/02/01