内容説明
“他人の眼に映る私”の影に苦しみ、自分自身を傷つけて憐れみ、時にはその苦しみや痛みに依存して、安らぎすら覚える……。前作に続き気分変調症から抜け出そうともがく著者だったが、無気力感や自傷衝動などに悩まされ、ついには仕事を辞め、入院を考えるようになる……。その間も続いた精神科医との対話と、たどり着いた心のありかた。自分の心の傷に気づき、受け入れられるようになるまでの記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
9
そもそも他人様のカウンセリング(診療)内容をここまで詳らかに知る機会はなかったので、とても興味深く読みました。そもそもなぜ読もうと思ったのか忘れてしまいましたが、とても面白い企画だと思います。内容的には当事者としてはとても辛いことなのでしょうが、なんとく滑稽な感じもしてしまいました(不謹慎ですが)。感情があっちこっち行くのが凄すぎて、話を冷静に聞く医師もすごいなぁと感心します。読後、思ったのは「私は死にたくないし、トッポッキも食べたい」ということでした。失礼いたしました。2022/04/30
tellme0112
8
死にたくなるときに本読みたくなる人いるだろうか。そういうときに読んだらいいかなっておもったけどたいてい抜け出せた人かもしれない。ただ中にある人は表紙だけでも眺めてくれたらいいな。部屋のどこかにおいておいて2021/04/27
めい
5
筆者のセヒさんとカウンセリングの先生の対話形式で文章が綴られているところが好きです。セヒさんの話を受け止めてくれる先生が優しくて、自分の話を聞いてもらっている気分になりました。気持ちが沈んでいる時に、極端な決断をしないように気をつけようと思いました。カウンセリングを通して、最終的にはセヒさんが前向きになって、自分も晴れやかな気持ちになりました。1は随分前に読みましたが、もっとセヒさんが辛そうな印象があったので、2の方が好きでした。2022/11/03
でこぽん
5
私も定期で診察を受けているけど毎回さらっと終わるのでセヒさんの先生のように色々話せるのが羨ましい。もちろん先生も患者によって対応は変えているのだろうけど。2022/05/08
kommy
4
続きものだと思わずに2から借りてしまい、1が届くまで積んでありました。 これもカウンセリングの記録で、出口のない迷路を彷徨っている内容に途中不安を感じました。 結局、「以前より自分のことが嫌いではない」「自分にかけ続けた残酷な言葉を止める努力をする」という結末に安堵した。 心を病んでいる人が不利益を被ることなく、安心して治療できる社会になるといいな。という締めくくりに共感。2022/03/14