中公文庫<br> 渡邉恒雄回顧録

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中公文庫
渡邉恒雄回顧録

  • ISBN:9784122048003

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内容説明

生い立ち、従軍、共産党東大細胞の思い出、政治記者として立ち会った権力闘争の修羅場、鳩山一郎・大野伴睦・池田勇人・佐藤栄作・田中角栄・中曽根康弘・橋本龍太郎・村山富市・小沢一郎・小渕恵三ら為政者たちの横顔――。読売新聞主筆による生々しい証言。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

19
政界のフィクサーとして、読売社内でも実力者としてのしあがっていくナベツネの一代記。政治家の手記や政府声明の代筆、人間の愛憎が蠢く権力の移動等、裏話の数々は正に「事実は小説より奇なり」を時でいく。ただ、主筆になった後の後半部分は自慢話ばかりで読むに耐えない。かつての老獪さが今では老害になってますね(笑)。2014/11/05

しーふぉ

14
とにかく面白い。右寄りな人だと思っていたら、学生時代は共産党にもいたんですね。戦後の政治の裏側の証言としても貴重なものです。運命の人の登場人物のモデルとしても話題となりましたが、毎日新聞の西山記者についても少し言及がありその意味でも興味深かった。ヒールなイメージですが、いなくなったらいなくなったで寂しくなる存在なのかも。2014/11/16

モリータ

13
◆渡邊恒雄(1926-)の御厨貴・伊藤隆・飯尾潤を聞き手とするオーラルヒストリー。単行本は『中央公論』の1998-1999年連載に加筆して2000年刊、文庫2007年刊。◆去年のNスぺのインタビューの内容(来歴と戦中戦後期の思想信条、大野伴睦との関係等)の多くは本書で読み取れる。政権中枢の権力の趨勢と社内での立ち位置を軸に、各政治家との間合いや、個人として・読売新聞社としての政策への関わりの流れを追っていく感じ。◆魚住昭著で批判的に描かれた事柄も気になるが、こちらの「表面」を読む方が先決かも。2021/03/13

アメヲトコ

9
2000年単行本刊、07年文庫化。ナベツネと言えば野球ファンからすると憎き讀賣の暴君オーナーですが、この聞き取りは滅法面白い。とりわけ駆け出しの記者時代の取材方法は滅茶苦茶で、彼と親しかった大野伴睦もまた滅茶苦茶、コンプラ重視の現代ならば到底あり得ない世界です。後半の中曽根政権あたりになると、メディアが政治にここまで深く食い込んでいるのかと「第四の権力」をまざまざと見せつけられる思い。そんな彼も学生時代は共産党員で、沖浦和光とは宿敵だったよう。難解な哲学的思索を綴った日記の中に挟まれる恋の詩も読みどころ。2024/04/26

5
昭和政治史、政争史面白いなあ。新しくNHKでやっていた番組の本が出るので、先に読み逃していたこの本を読むわけなんですが、多分こっちの方がより詳細かと思われる。大野伴睦氏の号泣とか、中曽根康弘氏のヴェルサイユ宮殿(2LDK)の話は何度聞いてもその政治家のセンスや生き様が出ていてすごく好きですね。あと巻末のおまけ日記は必見。極わずかだけ所属していた共産党員時代の話、の合間に恋の詩が挟まれている。これは必見です。いや、こういう本を読んでそれに類するものを読みたくなる。読書の醍醐味が詰まった本です。2023/02/27

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