内容説明
女性の書き手による女性が主人公の小説を,女性の目線で読み解くことを通じて,今を生きる少女たちが「子どもから大人になる過程」で出会うさまざまな経験や悩みに迫る.主人公の抱える「生きづらさ」を多面的にとらえながら,多感な10代の生き方を模索する.ブックリストとしても最適な1冊.
目次
はじめに┴1 教室という宇宙船┴私の居場所はどこ?/教室のヒエラルキー/強固な物語/いじめについて/いろいろな選択肢/不登校という選択/不自由な仕組み/女子のルール/「自分であること」を貫く/終わらないいじめ/宇宙船の外側┴2 恋愛は女の子を救ってくれる・・・か?┴レンアイ大好き!/ガールズ・イン・ラブ/恋愛のモチーフ/実らない恋/身体と自我のはざまで/暴力と恋愛/生きづらさを抱えて/恋愛とは呼ばないけれど,大切な関係はある┴3 家族について┴足もとにある最大の謎/ゆりかごは選べない/根のない関係/違っても家族になれる/似て非なる者/ふつうのかたちではないかもしれないけれど・・・┴4 いつか,大人になったら┴「ゴール」って何?/処女で非正規雇用の女子ですが何か?/「普通」が難しい社会になっている/いつも心にプライドを/断念の扉┴おわりに┴ブックリスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みーちゃん
65
女性が主人公の話を、女性が、女性のための解説をしている本です。 読んだことのある本や、読んでみたいなと思う本が沢山ありました! テーマで分けて、その本について詳しく説明されているので、とても分かりやすかったです。 これからの人生で大切そうなことが沢山ありました…。大人になったらまた読み返したいです。2022/05/08
><
40
初版2013年。女子という視点で「教室・恋愛・家族・大人」について書かれた本を読み解いていく。女子であることによる、生きづらさ、やりにくさを読んで、とても共感。でもこれは、おそらく男子版もあるのだろうな。そして、これらの生きづらさは、人間である限り、切っても切り離せない関係。生きた年数を重ねたとしても、それと無関係になることは難しい。ただ、経験を積んだ分、上手なかわし方ができるようにはなる。けど、かわすことがベストでもなくて。うーん、生きていくって難しいな。2014/11/13
ゆか
29
今の子は、生きづらいと言われ続けている。小説も、そのような題材が多い。さらにそれを文字化することのよって(スクールカーストとか)私たちの頃は、漠然としていたものが形になってしまった気がします。読んでいない本が、いろいろあったので、少しづつ、読んでみたいと思います。2014/12/29
カッパ
21
【◯】岩波ジュニア新書の本です。なのでアラフォーの私に向けてすすめているわけではないんです。しかし、紹介された本の中には既読の本が半分くらいあったので嬉しくなりました。そうなると紹介されてる残り半分も読みたくなるわけです(^^)2018/02/14
ちか
20
読書離れと言われる世代はどんな事に興味があるの?どんな本をススメたら読んでくれるの?なんて思いから手に取ってみた。この世の中そんなに生きづらいのかな。。この本で紹介されてる本を読んで元気になってくれてたらいいな。頑張れよ、女子たち☆2014/10/16