内容説明
妻をモデルに描いた肖像画『東方ノ女神』で一躍時代の寵児となった画家ショーン。だが、妻のディアーナはモデルを務めるうちに、奇妙な感覚を覚えるようになっていた。夫が描いているのは自分ではない――。しかし夫も周囲の人々もディアーナの不安を理解せず、思い悩んだ彼女は次第に憔悴し、謎の死を遂げる。そして、彼女に代わってモデルとなったローズマリーも同じことを口にするように……。第2回創元ファンタジイ新人賞受賞『宝石鳥』の著者がおくる、描くことにとり憑かれた画家と、彼を取り巻く女性たちをめぐる幻想譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
妻ディアーナをモデルに描いた『東方ノ女神』で一躍時代の寵児となった画家ショーン。しかし奇妙なことを訴えるようになっていた妻が亡くなってしまう描くことに取り憑かれた画家をめぐる美と狂気幻想譚。まるで絵に存在を吸い取られるかのように次第に衰えていったディアーナ。その後モデルとなったローズマリーもまた異常なほど憔悴していく理由の推測は提示されましたけど、取り憑かれたように絵を描き続けるショーンは、一方で愛する人への配慮がどこか欠落していて、だからこそミシェルの決断やヨハネスとマデラインの関係が印象に残りました。2021/01/02
ぽてち
22
初読みの作家さん。東京創元社からのメールマガジンでタイトルと紹介文を読み、「これはおもしろそうだ」とサイン本(^o^)を予約した。うーん、一気に読んでしまったし、おもしろかったのだけれど、期待していたものとは違っていた。雰囲気で読ませるタイプの幻想譚、だろうか。結局なんだったのか、もやもやとした感じが拭えない。でも好きなタイプの作家さんだったので、他の著作も読んでみよう。2020/12/27
Norico
6
天使派の画家ショーンが描いたものはなんなのかを探究する物語。宝石鳥とは印象が違った。2022/10/27
ムーミンママ
5
絵画の中に閉じ込められるいくモデルと絵画の中に閉じ込める画家。。幻想的な作品でした。第3章に出てくる セルジュさんの話が読んでみたい。2021/05/08
都忘れ
4
かつて一世を風靡した天使派の画家ショーン。妻ディアーナをモデルにした肖像画が評判となり、取りつかれたように妻を描くが、妻が憔悴して亡くなってしまう。その後モデルとなったローズマリーもまた同じように存在を吸い取られるように憔悴していく。画家が描いていたのは何なのか、町の歴史と共に展開していく謎と共に女神の正体の一端が明かされていく。なんだかとらえどころのない印象だと感じたら別の作品のスピンオフらしい。きっとそっちを読むともう少しこの世界観に楽しめたのかも。2022/07/29




