内容説明
1924年、ニューヨーク。警察署で供述書を作成するタイピストとして働くローズの前に、新人タイピストのオダリーが現われる。彼女は美しい黒髪をボブにし、最新流行の高級な服に身を包んだ自由奔放な雰囲気の女性で、酔っ払いを上手にあしらって警官たちを感心させた。オダリーと親しくなったことでローズの人生は一変し、豪奢なホテルの一室で同居をはじめる。だがオダリーには秘密があった。贅沢な生活の資金はどこから? なぜ警察署に勤めているのか? そして彼女がローズに仕掛けた罠とは。2人のタイピストが織りなす優美なサスペンス!/解説=大矢博子 ※単行本版タイトル『もうひとりのタイピスト』を改題した文庫版を底本といたしました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
45
時代は1924年。アメリカでもここまで女性差別は横行していたのか。今現在のアメリカの男女差別がどの程度あるのかは詳しくないけど、「女性が働く」ということに対しての考えにかなり時代を感じた。2021/04/03
うまる
33
謎の同僚が現れた事で人生が変わっていく女性の話。何となく良くない結末が待っているのを匂わせながらの回想録で、最後は一体どうなるんだろうと読み進む。ゆるりと進む展開は、結局どうなるのよぉとやきもきするものの、ジワジワと逃げ場が狭まっていく主人公の状況を表現するのに効果があると思いました。終盤から振り返ると、ちょっとしたエピソードも良くできていた事がわかります。どこかで違う選択をしていれば良かったのか、出逢った時点でもう抗う事ができなかったのか、読後に個々の分岐点を考えると面白いものがありました。2021/06/29
ののまる
9
人は自分の存在意義や拠り所がない場合、そこに虚栄心や高慢さが加わる場合、ぽっかり空いた心の隙間に種が蒔かれると、自分で育てていくものだ、という「愚かで哀しい」恐ろしさ。2022/03/18
higu
1
真っ黒の艶やかな髪をボブにした美しい女性、オダリー。生真面目な警察署のタイピストのローズの人生は、彼女が現れたことにより変わり始める…。危険な秘密に気がつき始めるも、彼女の魅力と友愛への羨望から逃れられない。 どうしてもこの人に好かれたい、好かれた自分までグレードが上がる気持ち。分かるなあ。 親密な友情より特別な愛情ってあるのかしら。ただ、肩を寄せてひそひそ話をしたり、頬にキスをされたいだけなの。2021/02/03
もっち
1
幻の愛を追い求め虚無へと捧げる一輪の百合 到達点としては間違ってないけど出来過ぎの感もある2020/12/22
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