[新訳]フランス革命の省察 - 「保守主義の父」かく語りき

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[新訳]フランス革命の省察 - 「保守主義の父」かく語りき

  • ISBN:9784569900940

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内容説明

変革栄えて、国滅ぶ。これは230年前に書かれた「現代日本の省察」だ! 18世紀、自由と秩序のバランスを求めて、華麗な弁舌をふるったイギリスの政治家・文人エドマンド・バーク。保守主義のバイブルと呼ばれる代表作について、刊行当時のインパクトを甦らせるべく、最先端・最高峰の名訳で再構成。理想社会の建設を謳ったフランス革命は、以後のあらゆる変革の原型となった。だが高邁な理念は、凄惨な現実と背中合わせだった! 「自由なら何でも良いのか?」「茶番を続ける国民議会」「すべてを変えるのは無能の証拠」「地方は没落、得するのは都市のみ」「『愛国』税制の浅ましさ」「この革命は、とんでもない疫病かもしれない」――三色旗の向こうに、混乱を重ねる日本の姿が見えてくる。文庫化にあたっては、話題の現代貨幣理論(MMT)とフランス革命との関連も詳しく解明、いっそう画期的な内容となった。気鋭の評論家・中野剛志氏による解説も必読。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

152
フランス革命は美談では無かった。革命で得たと称するものは、三部会ですでに国王の譲歩により達成されたものだった。革命前に国王にも反対意見を述べていた高等法院は国民議会にねじ伏せられ、司法の独立まで危うくなった。県を正方形に区切るという愚行のため、土地間の不公平が生じ、逆に税制は不公平が増大した。とにかく自分なら上手くやれると信じ込んだ成り上がりインテリが愚行の限りを尽くして国体を改悪させた。保守主義の父が書いた革命批判の本。2024/02/22

スター

29
フランス革命と同時代のイギリス人から見たフランス革命に対する批判の著。 ざっくり言うと、著者の主張によれば革命後の新政府は旧体制を全否定しすぎてしまい、その改革も急激すぎたため失敗に終わったというもの。 ユダヤ人に対する偏見など現代から見るとどうかと思う箇所もあるが、フランス革命に関する知らなかった点もたくさんあり、参考になった。 2025/04/13

ゆずな

15
1790年発刊。マリーアントワネットもルイ16世も処刑されておらず、ナポレオンも台頭していないとき。革命派の急進的な動きの真っ只中に手紙として書かれたバーグの革命の批評。単純に歴史の知識を深めたかったので選書ミスだったが。伝統的な国家を続けることは古臭くなることではなく、周りの人間に合わせていい土台を保つということ。つまり、現状維持バイアスの性質を持つものとは遠いものだ、と。社会的な利害対立はあって当たり前。これらの作用が急進的な抜本的な改革を阻止し、緩やかに変化することを達成する。 2021/03/31

Ryosuke Kojika

8
文庫版で再読。中野剛志の解説によると「現代日本の省察」であると。首肯。どこでも現在に言い当てられるというのは過言ではない。ぱっと線を引いた箇所を引用。「利害対立の存在こそ、性急な決断を下したいという誘惑にたいして、健全な歯止めを提供する。」「独自の利害をもって集まることこそ、自由を保障するのである。」最近は利害対立があること自体が悪いことのように言われる。対立側にレッテルを貼って分断を促進する。利害対立がある状態はストレスだろうが、そうあって当然という態度がない。五輪反対は、反日らしい。2021/07/05

Mark X Japan

7
フランス革命の関する人物・党派や事件などではなく、全体的な考察です。抽象的な内容が多く、予想と異なる内容なので、肩すかしでした。最近の日本政治情勢とフランス革命の相似点を強く主張しているのが、本著の特徴でしょう。☆:3.02021/09/18

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