角川新書<br> サラリーマン生態100年史 ニッポンの社長、社員、職場

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角川新書
サラリーマン生態100年史 ニッポンの社長、社員、職場

  • ISBN:9784040823683

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内容説明

戦前昭和の新入社員のイメージは「仕事をやる気がないくせに遊びには熱心で、カネばかり欲しがる」だった!
経費で愛人のお手当てを落とし、エロとカオスの宴会芸に血道をあげ、「上役に模したトルソ」の破壊でストレスを解消する……。
トンデモ社長にズボラ社員をはじめ、今も昔もサラリーマン世界はツッコミたくなる事ばかり。
愛人はいつから大衆化したのか?忘年会、新年会はいつ生まれた?こころの病はいつからあったのか? 
由来も歴史も答えられない。けれど、身近にあることばかり。
会社文化を探っていくと日本人の生態・企業観が見えてくる!
■交換愛人トリックを実践していた社長に愛人を秘書にする議員が続出していた
■入社式はなかった。定着したのは昭和30年代
■「お疲れさま」はチャラい流行語だった。
■違法行為と隠蔽工作が横行していた1950~60年代

※本書は2017年6月に春秋社より刊行された『会社苦いかしょっぱいか』を改題の上、加筆修正したものです。

【目次】

新書版まえがき                  
第1章 昭和の社長よ、いまいずこ      
第2章 この愛、経費で落とせますか?    
第3章 秘密の秘書ちゃん           
第4章 夢か悪夢かマイホーム 戦前編   
第5章 夢か悪夢かマイホーム 戦後編   
第6章 趣味だ! 休みだ! ギャンブルだ!   
第7章 いまどきの新入社員列伝       
第8章 酷電痛勤地獄
第9章 宴会LOVERS              
第10章 出張は続くよどこまでも
第11章 こころの病とサラリーマン      
第12章 知られざるビジネスマナーの歴史
第13章 産業スパイ大作戦 
あとがき
参考文献一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

竹城 俊之介

78
地味じゃないですか?サラリーマン百年史?そんなん誰が調べるの?ってテーマを嬉々として調べるパウロさん。1年間かけて明治大正昭和のサラリーマンに関する文献資料を読み漁った日々、さぞかし大変だったろうと思ったら「至福の時間でした」とのこと……こういう人、大好きです。 「昔の人はすごかった」とか「昔は駄目だった」とか、根拠なき想像を全否定し、文献から当時を読み解く目線が、実に冷ややか。だがそれが良い。 サラリーマンと社長から見る近代史。大学でクセ強め教授の授業を聴講したような心地がしました、読後感。2024/03/06

Nobuko Hashimoto

29
安定の面白さ。サラリーマンに関する「いまどきの~」「昔は~だった」と言われがちな現象は、たいてい100年前から言われていることを史料で暴く。いつの時代も新人は頼りなくて生意気だと言われてきたこと、今ならニュースネタになりそうな昔のサラリーマンたちのヒドイ振る舞いやセコイ節約術などなど、皮肉に富んだ文章で笑わせてながら、事実をひもとくことの大切さを教えてくれる。スタイルの目新しさはなくなってきたけど、変わらずていねいな調査ぶりがお見事。どんどん書いてほしい(同じものを書名変更して出すのはやめてほしいけど)。2021/08/09

川越読書旅団

27
サラーリーマン、100年前からサラリーマン。合掌。2021/06/06

すけまる

15
これは読んでよかった本。今時の新入社員は使えない的な言葉は昔っから言われてたみたいだ。考えてみれば当たり前、新人なんだもの笑 他にもうつ病なども神経衰弱とか、ノイローゼなんて言われ方が変わっただけで昔からあった。昔は良かった病は歴史や記憶の捏造が殆ど。日本を元気にしたいって、それ逆に強迫観念に囚われた元気ノイローゼでは?等と言ってくれるあたりすごく安心する。私個人としては今の時代の方が全然いいと実際に思っていて、仕事でも子育てでも逆に昔の人はどーやってやってたんだろなんて密かに思ってたりします。2021/03/07

くさてる

15
「文献調査で裏を取り、麗しき過去のフェイクイメージをプチプチと潰していくのが私の流儀」なるパオロさんの今回のテーマは「サラリーマン」。長い目で見れば改善したところの方が多いはずだけど、満員の通勤電車や会社員の心の病は昔から存在していまもそこにある。良くなったことも悪くなったこともあり、変化がないわけじゃないけれど、やっぱり「昔は良かった」なんて簡単には言えないよね。ただし、会社勤めにまつわる困りごとを取り巻く人々のリテラシーや視線は進歩してきた、と思いたいものです。面白かった。2021/01/30

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