内容説明
久住晴夏はかつて、地球と繋がってしまった異世界を勇者として救った。その闘いの日々に嫌気がさした彼は、地球に戻った後に安定を求め公務員を目指して就職活動を始める。しかし、異世界に飛ばされたことで職歴も無し、学校も中退の彼が選べる仕事は少なく、その知識を利用して異世界交流課に勤めることに。その最初の仕事とは、ワケありな三人の新人女子冒険者をサポートすることで――。隠遁したい元勇者による、現代バトルファンタジー開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
69
異世界と行き来が可能になった現代の日本が、舞台。政治的社会的な状況が作り込んであり、まるで自分が異世界人になったような気持ちでカルチャーギャップを味わえる。三人の新人女子冒険者は、なぜ異世界からやってきたのか?それぞれの事情や性格が描きわけられ人物像が立ってくるしアンサンブルが出るので、読み進むほどに面白くなった。主人公がタイトル通り強いが、世知辛い現実に立ち向かう姿は可笑しみがあり、そうせざるを得ない理由も見えてくる。手堅く安心して読める上に、後半は二転三転するラストスパート。上々の開幕編。次巻に期待。2021/01/02
芳樹
35
【HJ文庫公式レビュアープログラム1月】異世界と繋がった日本が舞台。かつて異世界を救った晴夏は、日本に帰還した後、そのことをを隠して過ごしていた。そんなある日、異世界からやってきた美少女冒険者たち三人のお世話係になってしまい…。副題通りのストーリーで王道を行っており、シンプルに楽しめました。途中で明らかになる晴夏に関する真実がかなりシリアスなのも、物語を盛り上げていて良かった。ヒロイン達の個性もそれぞれ違って魅力的だし、キャラものファンタジーとしてもこれからの展開に注目したい。期待の新シリーズ。2020/12/23
不自他
16
『仮面魔女』以来の新作。駐在員として日本に滞在する冒険者の少女達の面倒を見る話。恒例の「能力者の社会における共生や苦悩」や「狂気的なキャラ」といった要素も健在。やっぱり、すえばしさんの作品は面白い。続きが出たら必ず購読する。ヒロインとして、今後の動向が気になるのはマリナ(青髪)。是非、活躍させて欲しい。2021/01/02
虚と紅羽
13
再1 2023/11/29 二巻読むために再読。まあだいたい覚えてたが。 それより二巻が二年半ぶりとか時の流れが早すぎて震えてる。手元に残ってたから続きも買ったけど一巻でも十分まとまってるんだよなぁ。あるなら読むけど。二巻が蛇足となるかならないか。とりあえず読んでみる。 そしてやっぱりユニベルがチート。2023/11/29
真白優樹
13
大規模災害と共に異世界と繋がった日本で、元勇者の青年が異世界から来た訳ありの三人の少女と出会い始まる物語。―――何かを犠牲に救った命、それは気が付けば側にある。 大きな力を持てど何の意味もなく、かつて世界を救えど、唯一己の心のみは救えず。世界の全てが厳しいと言わんばかりに青年に対して牙を剥いてくる物語であり、重厚で骨太な面白さのある、真っ直ぐに面白く読み応えのある物語である。忘れ物を取りに行くことを決意した青年は何を為すのか。交わりつつあるふたつの世界は、どうなるのか。 次巻も勿論楽しみである。2021/01/03
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