わたしの好きな季語

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わたしの好きな季語

  • 著者名:川上弘美【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • NHK出版(2020/12発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140057148

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内容説明

96の季語から広がる、懐かしくて不思議で、ときに切ない俳句的日常。

俳人でもある著者による初めての「季語」にまつわるエッセー集。散歩道で出会った椿事、庭木に集う鳥や虫の生態、旬の食材でやる晩酌の楽しみ、ほろ苦い人づきあいの思い出、ちょっとホラーな幻想的体験など、色彩豊かな川上弘美ワールドを満喫しながら、季語の奥深さを体感できる96篇。名句の紹介も。

「蛙の目借時」「小鳥網」「牛祭」「木の葉髪」「東コート」。それまで見たことも聞いたこともなかった奇妙な言葉が歳時記には載っていて、まるで宝箱を掘り出したトレジャーハンターの気分になったものでした。(中略)それまで、ガラスケースの中のアンティークのように眺めてきたいくつもの季語を、自分の俳句にはじめて使ってみた時の気持ちは、今でもよく覚えています。百年も二百年も前につくられた繊細な細工の首飾りを、そっと自分の首にかけてみたような、どきどきする心地でした(本文より)。


●春  日永/海苔/北窓開く/絵踏/田螺/雪間/春の風邪/ものの芽/わかめ/針供養/すかんぽ/目刺/朝寝/木蓮/飯蛸/馬刀/躑躅/落とし角/春菊/入学/花/春愁
●夏  薄暑/鯉幟/そらまめ/豆飯/競馬/アカシアの花/新茶/てんとう虫/更衣/鯖/黴/こうもり/ががんぼ/蚯蚓/業平忌/木耳/李/半夏生/団扇/雷鳥/夏館/漆掻/雷/青鬼灯 
●秋  天の川/西瓜/枝豆/水引の花/生姜/残暑/つくつくぼうし/燈籠/墓参/瓢/月/良夜/朝顔の種/新米/案山子/鈴虫/夜長妻/濁酒/柿/秋の空/蟷螂/小鳥/きのこ狩/文化の日/花野
●冬  時雨/神の留守/落葉/大根/切干/たくわん/銀杏落葉/冬鴎/河豚/枯枝/ストーブ/炬燵/冬羽織/おでん/鳰/蝋梅/つらら/探梅/春隣
●新年 飾/去年今年/歌留多/福寿草/初鴉/七草

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

261
季語にまつわる素敵なエッセイと、その季語が使われた名句が、2ページにまとめられ、小気味良く読み進められます。「春の風邪」の艶っぽさ、「わかめ」のしゃぶしゃぶ、「木蓮」=コンパスツリーなどなど、心地よい文章を堪能できます。今の時期、特に気に入ったのは高浜虚子の句「火燵出ずもてなす心ありながら」ですね。この気持ちよ~く分かります。さあ、Let's make 名句!2021/02/06

ちゃちゃ

132
四季の自然に恵まれた日本。季節の生み出す繊細で豊饒な言葉の力を活かし、十七文字でひとつの世界を表現する。俳句とは、なんとイマジネーション溢れる短詩型文学だろう。本作は、川上さんのお気に入りの季語に纏わる、96篇の俳句エッセイ。「春愁」の項を読んで、ほんの少しわかったことがある。この季語を用いた俳句は、句会ではあまり評価されなかったという。あまりに個人の濃い感情が前面に出てしまうからだ。俳句とは、一個人の感情を超え、万人の心に響く普遍性を好むのだ。川上さんの感性を通して、俳句の魅力に少し近づけた気がした。2021/05/07

mukimi

128
二十四節気七十二候が大好きでカレンダーも使用している私、季語にも手を伸ばす。大人になって季節を感じることの幸せを知り始めた今日この頃の喜びをさらに広げて豊かにしてくれる本書。飾らない文章で美しい季語を少しずつ紹介してくれる。筆者の選ぶ季語と俳句の味わい深いこと。ぱっと心を掴まれるとともに噛めば噛むほど味の出る俳句の世界に憧れしかない。特に「好きな季語を自分の俳句に組み込むときの、大昔に前に造られた繊細な細工の首飾りをそっと自分の首にかけるようなどきどきするような心地」なんて魅力的な文句を聞いてしまったら。2024/01/14

buchipanda3

128
季語を題材としたエッセイ。川上さんの春夏秋冬と新年のそれぞれの季語にまつわる親しみ易いエピソードが添えられ、気を緩めながら楽しく読めた。そして俳句そのものにも親しみ感を持ち、冒頭の「奇妙な言葉コレクション」という表現にそそられて歳時記を読んでみたいとも。季節感と言えばやはり食べ物。お酒と合わせた話はより愉しげ。やはり季語は日々の生きる営みなのだ。黴を愛おしむ風情に妙味あり。鈴虫の話は衝撃だけど生き物だなと。季語では花は桜、月は秋の月となることに合点。生活と言葉においてもっと感性を持ちたいものだと思った。2023/01/03

mint☆ 現在ログイン率低下

128
タイトル通り川上弘美さんの好きな96の季語にまつわる短編エッセイ。季語そのものについてや人見知りな日常生活のことなど様々な内容が、川上さんらしい柔らかい文章で綴られ、思わずふふっと笑ってしまいます。普段某テレビ番組でしか俳句に触れることがないのですが、季語の奥深さに、日本語の美しさに触れることができる一冊でもありました。歳時記は俳句だけのものと思っていましたが、私の本棚にも入れておきたいと思いました。2020/12/14

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