内容説明
ミステリーの傑作。江戸川乱歩賞受賞作。ぼくは夜明けまで犯人を追っていた……――ポケゴリが死んだ。しかも、殺されたのだ。あの憎い配属将校の死は、とても喜ばしい。殺した奴は、ほんとうに偉い、と思う。でも、あの美しい薫さんが、あいつの奥さんだったなんて、ぼくの胸は、張り裂けそうだ。……戦時下の学園生活を舞台に、年上の女性に淡い思慕を抱く一中学生の体験を描く、青春推理長編。江戸川乱歩賞受賞作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
94
太平洋戦中の学園物。戦争、軍隊、教練などなど、戦争を知らない世代が時代を知るのによい。根津が舞台。ポリゴリという愛称の登場人物がいる。ポケットゴリラの略とのこと。当時、ポケモンが、ポケットモンキーの意味だったという。学生の悪さと、教師のていたらく。推理小説としては予想外の結末になるほどと思った。江戸川乱歩賞。岐阜県生まれ。2013/11/30
bura
71
作者初読み。第23回江戸川乱歩賞受賞作。昭和19年3月、戦時中の東京根津神社にて「ポケゴリ」とあだ名された中学校の配属将校の射殺死体が発見される。将校は変質的とも言える過酷な軍事教練で、主人公の芦川高志を始め、生徒たちの憎しみを買っていた。誰がポケゴリを殺したか。その妻、薫に淡い恋心を抱く15歳の高志の視点で迫る殺人事件の真相。日本が敗戦に向かう一年間、朽ちて行く暮らしの様を克明に描きながら当時の若者の描写や、人間の心の動きを事件と結び付けて行く展開が見事である。実に特異なミステリ小説だった。2023/05/21
たか
57
【再読】第23回江戸川乱歩賞受賞作。梶龍雄の長篇第一作。太平洋戦争末期、中学の配属将校が射殺された事件をきっかけに、主人公・高志は未亡人・薫に淡い恋心を抱いていくーー。推理小説でありながら、優れた筆力で戦時下における少年の心理状態を鮮やかに描き出している。序盤は少尉の死の謎を軸に展開するが、中盤以降は主人公が抱く未亡人への恋が中心となり、青春小説としても見事だ。Bー評価2025/10/08
kagetrasama-aoi(葵・橘)
41
梶龍雄氏の江戸川乱歩賞受賞作品。私が高校生だった頃の受賞、戦時中の旧制中学の生徒、芦川高志を主人公とする青春ミステリ。当時同年代の高志の心情に胸が痛くなった覚えがあります。時代背景で銃の扱い方が成る程、と思わせられました。中学に来た配属将校の描写がリアル過ぎて怖気を震いました…。ミステリとしても、青春小説としても秀逸な作品。2022/05/25
へくとぱすかる
39
戦時中の旧制中学。軍事教練の中で過酷な暴力をふるった被害者の教官に、3年の芦川高志は謎に挑みながらも物語に呑まれていく。もし戦前の社会のようになれば、被害者のような輩が再び出現するだろうと思うと、やりきれない思いがする。作者自身も過ごした時代を実にリアルに描いていて、読み始めから圧倒された。21世紀の作品群とはニュアンスこそ違うが、まぎれもない青春ミステリ。2016/09/19
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