講談社文庫<br> 樹下の想い

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講談社文庫
樹下の想い

  • 著者名:藤田宜永【著】
  • 価格 ¥733(本体¥667)
  • 講談社(2020/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062648660

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内容説明

秘めたる激情、大人の恋愛小説。花材職人と華道家元令嬢が20余年、思いやり求めあった究極の恋。恋の至極は「忍ぶ恋」――華道家元の娘・絹子を秘かに愛する、花材職人の平賀誠吉。想いは通じても、家元令嬢と出入りの職人という境遇の違いに阻まれ、結ばれぬまま別々の人生を歩むことに。躊躇(ためら)い、思いやり、じっと泡立つ激情を、永く胸に閉じ込めてきた男と女。心に刻みつけるような忍ぶ恋。あまりに切ない、大人の恋愛小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

173
個人的に文章が読みやすい作家さんベスト3に入る(と思う)藤田さんの作品です。基本的に「オトナの恋愛」が多い方ですが、この作品は隠れた名作と思います。ホントに静かなさざ波のように文章が流れていき、気がつけば読了してしまう。そんな不思議な魔力?を持った作品です。特に大きな起伏もなく、淡々としていて読者によっては退屈かもしれませんが、個人的にはそんな読書時間もキライではないので、じっくりと読書空間につかりたいときにはオススメの作家さんです。共感を得る、求めるといった感じではなく、こういう話もアリと楽しめれば。2010/09/25

yasumiha

6
華道家元のお嬢さん絹子と、それを陰で支える花材職人誠吉との26年にも及ぶ想いを描いている。伏線を過去と現在を行き来した書きぶりで見事に回収している。終盤、旅館での仄かな光の中に浮かび上がる絹子の佇まいには、上品で凄艶な優美さを帯びている。反対にこのような、「男は黙って」と言うような古風で控え目な、誠吉の様な男性は少ないかもしれない。四季折々の花材の描写も叙景溢れ好みの文体であった。2025/02/09

じいじ

6
花材職人と華道家元とのしっとりとしたオトナの長編恋愛小説。 藤田作品のうちでは、おすすめの一冊です。  ★★☆2014/03/11

水戸

3
うーむ。現在と過去、娘の恋愛と絡んで、過去の自分の恋愛を想起しつつ、これまでの人生に関係する人物たちと綴っていく、主人公の日常の物語。物語自体を好む、好まない、は別として、人間の気持ちの揺らぎと、ふっとした弱さや巡り合わせから生まれる関係、立場や環境などのしがらみをたっぷりと含んで、逃れられない状況の繊細な表現は、すごかった。2018/06/23

akira

3
長年互いに想いを秘めつつ結ばれなかった男女・・・大人の愛慕に悶えるのであります。パターンだけど、よし。2011/04/08

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