内容説明
原発・安保法制・沖縄基地問題・憲法改正といった論点と、カウンター・デモクラシーをめぐる国内外の潮流やその担い手の動向を軸に、民主主義とは何かを改めて問いなおす。現在の日本においてみられる「国会内民主主義」と「国会外民主主義」の相克を多角的に描き、カウンター・デモクラシーの現在と今後の可能性を検討する。
目次
はしがき
序 章 現代日本における議会制民主主義の限界[岩井奉信]
1.岐路に立つ議会制民主主義
2.日本型議会の構図
3.時間をめぐるかけ引き
4.党議拘束と与党審査
5.安倍政権と官邸主導
6.今後の展望
第1部 現代日本の政治過程
第1章 原発をめぐる3.11以後の政治過程[松浦淳介]
1.福島第一原発事故の発生とその政治的影響
2.政治的環境と政策決定の「場」
3.エネルギー基本計画の改定過程
4.原子力規制組織の改編過程
5.政権交代と原子力政策の継続性
第2章 安保法制をめぐる政治過程[木下 健]
1.安保法制の国会審議
2.立法過程とコミュニケーション戦略
3.分析枠組み
4.野党質疑の差異
5.与党主導による決着
第3章 沖縄基地問題をめぐる政治過程[杉浦功一]
1.沖縄の米軍基地問題と民主主義
2.沖縄基地問題をめぐる政治過程の見取り図
3.沖縄の米軍基地問題の起源
4.普天間飛行場移設問題の始まりと混迷
5.21世紀初めの沖縄米軍基地問題の展開
6.政権交代による「県外移設」の模索から「オール沖縄」へ
7.沖縄の基地問題の政治過程の特色と民主主義への示唆
第4章 憲法改正をめぐる政治過程[柳瀬 昇]
1.日本国憲法の制定と55年体制の確立
2.55年体制下での展開と二つの憲法調査会
3.国民投票法の制定と新世紀の憲法論議
4.主な憲法改正の論点
5.憲法改正問題の本質
第2部 カウンター・デモクラシーの諸側面
第5章 カウンター・デモクラシーの世界的潮流――代議制民主主義の補完か,民主主義そのものの危機か?[山本達也]
1.カウンター・デモクラシーの世界的な広がり
2.カウンター・デモクラシーにおけるソーシャルメディアの役割
3.ポピュリズムの興隆を促す政治・経済状況
4.民主主義の脱定着論と民主主義の不況論
5.インターネットが民主主義に与える負の影響とその改善の試み
6.カウンター・デモクラシーをめぐる今後の展望
第6章 日本におけるカウンター・デモクラシーの展開[浅井直哉]
1.カウンター・デモクラシーの広がり
2.第一期:反原発デモの噴出
3.第二期:反原発の抗議行動から原発再稼働反対の抗議行動へ
4.第三期:特定秘密保護法から平和安全法制へ
5.特異な集団としてのSEALDs
6.カウンター・デモクラシーの共通点
第7章 カウンター・デモクラシーの担い手[岡田陽介]
1.カウンター・デモクラシーと政治参加
2.カウンター・デモクラシーとフリー・ライド
3.データの概要
4.政治参加の手段と規定要因(有権者調査)
5.大学生調査による分析
6.カウンター・デモクラシーの傍観者と当事者
第8章 カウンター・デモクラシーと主権者教育[松田憲忠]
1.デモクラシーをめぐる二つのベクトル
2.主権者教育の焦点
3.カウンター・デモクラシーの含意
4.主権者教育への期待
5.カウンター・デモクラシーの行方
終 章 デモクラシーとカウンター・デモクラシーの間[岩崎正洋]
1.民主主義の揺らぎ
2.カウンター・デモクラシー論
3.日本のカウンター・デモクラシー
4.カウンター・デモクラシーの行方
人名索引
事項索引
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