内容説明
契約責任の根幹にかかわる伝統的理論に挑戦し、その問題点を指摘しつつ、新しい視点と新しい理論構成の可能性を示す。
【主な目次】第1章 契約法学における多元主義的理論の発展/第2章 契約責任の帰責原理/第3章 損害賠償法における予見可能性法理の正当化/第4章 損害賠償額算定の理論と規範/第5章 契約責任の多元的制御
目次
はしがき
第1章 契約法学における多元主義的理論の発展
第1節 契約法理論の還元主義的傾向とその克服
第2節 アメリカ契約法学の動向
第3節 多元主義的方法と伝統的論点における新しい発展
第2章 契約責任の帰責と過失の再評価
第1節 帰責事由論と制御要素
第2節 契約責任の多元的な帰責原理
第3節 倫理的評価に支えられた契約責任
第3章 損害賠償法における予見可能性の基礎付け
第1節 賠償されるべき損害の範囲と「予見可能性」──そこに働く諸法理の可能性
第2節 予見可能性法理の理解の可能性──アメリカ契約法学における多彩なアプローチ
第3節 民法416条の「予見可能性」の多元的正当化
第4章 損害賠償額算定の理論と規範
第1節 契約責任と賠償されるべき損害額の算定
第2節 アメリカ契約法における賠償されるべき損害の金銭的評価
第3節 損害賠償額算定と実体法規範
第5章 契約責任の新しい制御
第1節 アメリカ法の比較法的な検討成果
第2節 契約責任の帰責と過失
第3節 賠償されるべき損害の範囲の多元的正当化
第4節 損害賠償額の算定に関する実体法規範のあり方
事項索引