- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
思い出深い昭和歌謡にまつわるエッセイ集。
大ベストセラー『国家の品格』の著者・藤原正彦氏による、エッセイ集です。
藤原氏自らが明治から昭和期の歌謡曲、詩歌を厳選。詩、メロディに対するこれまでの想い出と、これからの行く末を感慨深く綴りました。藤原氏の父・新田次郎、母・藤原てい両氏の愛唱歌とともに、その人となりが目に浮かぶような、身近に感じさせるような「身内の」エピソードが満載です。
収録曲としては、童謡・唱歌『赤とんぼ』『夏の思い出』『この道』『椰子の実』や、昭和のヒット曲『山小屋の灯火』『誰か故郷を想わざる』『長崎の鐘』『津軽のふるさと』など、幅広いジャンルの中からの懐メロ全34曲。月刊誌『サライ』で大好評を博している連載エッセイに、今回は大幅加筆してまとめました。
NHK朝の連続ドラマ「エール」に端を発する昨今の「古関裕而ブーム」、「昭和歌謡ブーム」を大いに盛り上げます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
27
うっかり著者を知らずに読んで「はじめに」の自慢で違和感、もしやと思ったらやっぱり藤原さんでしたw。歌いたくなったり聴きたくなったり。父が教えてくれた「椰子の実」。母はラジオ歌謡を聴いていたようだ。宮沢賢治の妹はあの時代に岩手から日本女子大に進んだ恵まれた環境だったんだなぁ。そう言えば伯母も女子大で病を得て早世したのだった。なんか藤原さんの情緒が伝染したみたい(ーー;)2021/03/06
yyrn
22
「歌は世に連れ、世は歌に連れ」という感覚はよく分かるつもりなので、昭和30年代生まれでも知らない昔の歌が多かったが、歌にまつわる作者の個人史を読んでいるだけで、その時代の雰囲気を十二分に感じることができた。90歳になる父に読ませたら、なお感慨ひとしおだろうと思って貸したが、思いのほかクールで、スマホで聞きたい曲を再生してあげようかと提案しても、いや別に、と素気ない返事。父にとって戦前戦中終戦直後はあまり良い思い出がないのかもしれない。進駐軍キャンプで頻繁に演奏され、後にカーペンターズがカバーした曲⇒2021/01/30
yama1000
6
藤原正彦にかかると昔から口ずさんできた日本の歌が、一つ一つ深い余韻を残してくれる。淡谷のり子の「雨のブルース」では、AI(人工知能)に話が及び、そこから情緒へと展開する。父親との様々な想い出も、時にユーモアを交えて語る。著者ならではのエッセイで、あっというまに読み終えてしまった。2020/12/07
tecchan
1
「国家の品格」の著者が、自分の人生に大きな影響をあたえてきた数々の「日本の歌」について、自分の思いを語る。2023/03/22
のせち
1
恥ずかしながら殆どの歌を知らなかった。気になった歌は聴いてみたい。本書の中で「年を経るごとに深くなっていく情緒もある」とあったが、年齢を重ねるのも悪くないと思うようになった。2023/03/04