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内容説明
私たちは今、以前には考えられなかったようなスピードで世界が変化する時代に生きています。むかし教えられたことが通用しなくなるなど序の口で、まったく逆のことが正しいとされることさえ頻繁に起こるようになりました。(中略)では、どのようにしたら上手に対処できるのでしょうか(「はじめに」より)。20歳を過ぎて音楽家への道を選び、ニューヨークで戦ってきた指揮者が綴る、「しなやかな思考」のつくりかた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なおみ
5
東西の哲学、歴史、宗教を学び、分析する勤勉さに驚嘆する。音楽というより、生き方、考え方の軸をどう作っていくか、作者自身が模索する行程と1つの結論『宇宙の音楽を聴く』状態。歴史的に東西いずれにも『宇宙の音楽』が存在したにも関わらず、全く逆のものを指していた。西洋では計算し尽くして論理的に実証されるもの。東洋では無我の境地で感じ取るもの。作者の唱える『宇宙の音楽』はそのバランスをとった先にあるもの…かな?2021/11/16
乱読家 護る会支持!
5
「宇宙の音楽」とは「宇宙に満ち溢れている聞こえない音楽」。どの文明でも、「宇宙の音楽」への信念を持っていたが、西洋と東洋とでは、「宇宙の音楽」へのアプローチが大きく異なる。 そして、本書のテーマは「柔軟な思考OSへと自分を変革」すること。我々が西洋の思考OSに縛られていることに気づき、東洋の思考OSを紹介しながら、柔軟な思考OSを目指すのが、本書の目的。 オーケストラの指揮者である著者が、たくさん盛り込みすぎて、、、読者にはなかなか理解し難い本になりましたとさ(笑)2021/03/30
おさと
4
最近の気づきがどんどんつながっていく。感謝の奥行がワンネスにつながった。またまた素晴らしい本に出会えた。ありがたい。2021/01/27
Pepe00
2
指揮者の方が書いた古代から現代に至るまでの思考プロセスの変遷。 自己実現の鬼と化してレイトスターターながら、大成功を収める。と、同時に自分の理想と現実にズレが生じていることに苦悩するが東洋の思考プロセスを自己に導入させることによって本当の幸せを実感できるようになるという話。 成功が幸せに直結しているわけではないこと。 それが生まれてからの思考プロセスに支配されているというのはとても面白かった。きっとこの本に出会わなければ、この根本的な違いには気づかなかっただろうと思う。 2021/02/16
fiddler05
2
なんと20歳をすぎてから、音大~大学院で指揮を学び国際的な指揮者として活躍している著者が音楽を例として、西洋的な考えがもつあらゆる人にわかりやすい合理性が世界の標準として受け入れられる一方でその考えがもたらしたジレンマをどのように受け入れ、解消していくのかを分かりやすく述べている、哲学書としても読める著作である2020/12/24