内容説明
人気の『夜ふけに読みたい数奇なアイルランドのおとぎ話』の続編。不屈の生き様を涙と笑いで語るフィン・マク・クウィル伝説に、時代を超えて愛されるアーサー・ラッカムの挿絵つき。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
65
夜ふけに読みたいシリーズ④前の分を読んでなくてもまぁ大丈夫でした。民話集かと思いきや、英雄譚+短い民話数編。英雄譚はアイルランドの「フィン伝説」妖精の国に行ったり、魅力的な女性に騙されたり騙したり、日本の神話に似た印象。暴れたかと思ったら割と直ぐに仲直りしたり、約束は守らなければいけないけれど代わりのもので代用できたり、けっこういい加減。人物相関図や地図ありだけど、正直よくわからなかった。シリーズ前巻読めばわかるのかしらん。民話は[白い鱒(ます)][ミルクのまじない][角のある魔女たち]2020/12/15
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
夜ふけに読みたいシリーズ、いつの間にかハマってしまっています。『 ベゴラの恋 / アルムゥのもめごと / ぼろ服の男 / 白い鱒 / ミルクのまじない / 角ある魔女たち / ケーシュ・ホリンの魔法の洞穴 / 色白のベー・フマ / モンガーンの狂乱 』2020/12/29
Miho
10
なかでもフィン伝説の「ケーシュ・ホリンの魔法の洞穴」がすきです。フィンは英雄ですが、完全無欠の高潔な人物ではないのですよね。にくめないところがあります。不思議なことに目がなく、型破りなことをしてしまう。魔法の洞穴にいる妖精王の娘たちの口ひげが気になって仕方ありません。連れのゴルがやめとけというのに、好奇心をとめられず近寄ってしまう。案の定、妖精の娘にとらわれます。異界や現世のなかでもとびきりおそろしい妖精の娘にですよ。そして、恐ろしい娘たちの描写が凄まじいです。毒の効いた表現、たまらなく惹かれます。2020/12/18
なな
8
神話はまわりくどい。 何度も眠くなって、あんまり覚えていないけど、妖精も人も、思いのままに話し、行動して正直とも言える。熱しやすく、冷めやすく、美しい容姿の者にはすぐに愛のうたをうたうのだから、あんまり信用できない。マク・アン・ダーウが恐れ知らずで何だか変なキャラだった。 2025/03/12
遊未
5
「数奇な…」の続き。あわせてフィンの物語では知恵を求める人間が語られ「知恵の鮭」が登場。運命により入手できたが食べなかった人、食べたフィンの賢明さが語られています。一方男女共に見映えの良い異性には他愛なさ過ぎて救いがたい。そして、フィンと父の敵ゴルの不思議な関係が続きます。完結はしていないので気になりつつ終わってしまいました。2024/04/09