社会保障と財政の危機

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社会保障と財政の危機

  • 著者名:鈴木亘
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • PHP研究所(2020/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569847733

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内容説明

感染症の危機、経済の危機の次は、社会保障の危機である。生活保護、医療、介護、年金の現状と対策を、社会保障研究の第一人者が解説・提言。さらに、消費税と社会保障費の切り離しを訴え、ベーシック・インカムの可能性について検討する。 【社会保障の大問題とその解決策の例】●生活保護:「働くと負け」状態→求職者支援制度を活用すべき ●医療:都市と地方の病床数格差→開業医の報酬を減らせ、地方版の「中央社会保険医療協議会」を作れ ●介護:壮絶な人手不足(訪問介護ヘルパーの有効求人倍率は14.75倍)→保険と保険外の混合介護の導入、家族介護に現金給付 ●年金:将来純負担(現在の現役層および将来世代の「支払い損」の金額)1100兆円→マクロ経済スライド(年金カット)をフル稼働させよ ●財源:消費税と社会保障費を切り離せば、消費税減税が可能になり、社会保障改革も進む 大阪市・東京都の特別顧問を経験し、政策実務を熟知している研究者が、現実的な分析・提案を行う。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばたやん@かみがた

81
著者鈴木亘氏は、日本の経済学者には珍しい現実に対する政策提言を行ってきた行動派。大阪では橋下市政の下、委嘱を受けて貧困に喘ぐ西成地区の建て直しプロジェクトを主宰されたことがあります。本書はコロナ危機にあってそれと関わりの深い医療と財政を接点として、ご自身のフィールドである社会保障の現状と建て直しについて語ります。/この本を推す第一は、コロナ危機の経済に与える影響について、その性質から処方箋が見事に説明されていることでしょう。すなわち、台湾の様に最初期に行うべきだった水際対策に失敗した(1/6)2021/03/16

Makoto Kondo

4
コロナ対策から生活保護制度、医療制度、介護崩壊に年金問題、そしてベーシックインカムと、皆が気になる社会保障の各論点についてわかりやすく解説し、自説も展開してくれる良書。介護保険財政問題の解決策として、家庭内介護に報酬を払う案については、なるほどと膝を打った。しかし、消費税の引き下げについては、結局保険料に上乗せされるので、現役世代の負担が増すことになると思うので、保険の思想からすると正しいが、それが招く結果は、ちと受け入れ難いように思う。2021/04/03

佐々木大悟

2
コロナ禍の影響を経済・社会保障の視点から解説した一冊。筆者の提言はやや市場万能主義に傾きがちと感じるものの、歴史的な経緯から複雑化しすぎた本邦のシステムの無駄の多さに首肯させられるものでもある。ワタシ達の直面している多くの課題はコロナ禍で突然現れたわけではなく、これまでの改善・改革の機会を悉く見なかった振りを続けてきた結果。ワタシ達はコロナ禍を奇貨とすることができるのか、さらなるどん底まで落ちないと変われないのか。2021/08/01

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